SNS

I live with the island and stay with the island

SEARCH詳細検索

SEARCH

CLOSE

八重山諸島

世界遺産登録の奄美大島・徳之島・沖縄島北部及び西表島が丸わかり♪

2021.06.25

世界遺産登録の奄美大島・徳之島・沖縄島北部及び西表島が丸わかり♪

世界自然遺産に登録される見通しとなった「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」。今後ますます人気と注目を集めることは必至です。ところで、“世界遺産”とはどういうものなのかご存知でしょうか。今回はそもそも世界遺産とは何かということから、この度世界自然遺産に登録予定の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」について、ぜひ訪れた時には行ってみたい観光名所まで一気にご紹介します。今まで訪れたことがあるスポットも、見え方が変わるかもしれないですよ。これを読めば世界遺産に登録される島々の見どころが丸わかりです。

#奄美諸島 #琉球諸島 #世界遺産巡り #自然遺産
アイキャッチ画像提供:PIXTA



「奄美・沖縄」が世界遺産登録へ

奄美大島_住用マングローブ原生林_210610

画像提供:PIXTA

2021年5月10日に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際自然保護連合(IUCN)が「登録は適当」と勧告したことで、鹿児島県から沖縄県まで渡る「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(奄美・沖縄)」を世界自然遺産に登録することがふさわしいと判断され、今年の世界遺産委員会で世界自然遺産に登録される見通しとなったことがニュースなどで報道されたのも記憶に新しいですね。まずは、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(奄美・沖縄)」の世界遺産登録についてご紹介します。

世界遺産に正式登録されるのは7月予定
この勧告があったことで、世界自然遺産への登録が“ほぼ決定された”と言われますが、2021年7月にオンラインで行われる予定のユネスコ世界遺産委員会で正式に登録の可否が決定されます。ちなみに、今回日本からは「奄美・沖縄の世界自然遺産への登録」と、「北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産への登録」の2件が審査される予定です。

「奄美・沖縄」の世界自然遺産とは?

西表島_浦内川マングローブ_210610

画像提供:PIXTA

今回世界遺産登録が適当だと勧告された「奄美・沖縄」。正式には「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」と言います。少し長い名称なので、ニュースやメディアなどでは「奄美・沖縄の世界遺産」などと表現されることが多いようです。

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」はなぜ世界遺産に登録される?
世界自然遺産に登録される予定となっている「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は、なぜ世界遺産の候補地として推薦されたのでしょうか。推薦された特徴としては、多種多様かつここだけでしか生息していない固有種の多さと、それを守る自然環境があり、それらの動植物を守り続けるための保護措置が取られているということです。今回の世界遺産に登録予定とされている奄美大島、徳之島、沖縄本島北部、西表島とその周辺では黒潮と亜熱帯性高気圧の影響で、温暖多湿な亜熱帯性気候となり、その影響で豊かな森が育まれ、それが今も残されています。

奄美大島_ルリカケス_10610

画像提供:PIXTA

例えば、西表島は沖縄県の中で沖縄本島を除いて1番面積が大きな島ですが、その9割を森林が占めています。このような自然豊かな環境の中、アマミノクロウサギやイリオモテヤマネコ、ヤンバルクイナなどここだけでしか生息していないような生物の種数や絶滅危惧種・固有種の数の多さと割合の高さが、世界的に見ても貴重であり、独特で豊かな生物多様性の生息域内の保全にとって最も重要な自然の生息・生育地だということが評価されています。
(参照:環境省HP

世界遺産とはなにか

今回「奄美・沖縄」が世界遺産に登録されるということで話題となりましたが、そもそも「世界遺産」とは何のことなのか、なんとなくでしか分からない方も多いのではないでしょうか。公益社団法人日本ユネスコ協会連盟によると、「世界遺産とは、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのない宝物です。現在を生きる世界中の人びとが過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産です。」とされています。世界遺産は「有形の不動産」を対象としていて、次の3つの種類に分類されます。

厳島_厳島神社 大鳥居_210616

画像提供:PIXTA

文化遺産…顕著な普遍的価値を有する、記念物、建造物群、遺跡、文化的景観など。
例えば、広島県の離島「厳島(いつくしま、通称:宮島)」にある【厳島神社】は寝殿造りを取り入れて海の上に造られている建築観点や、厳島神社前面の海と背面の山と共に周囲の環境に溶け込むような造りがされ平安時代の代表的な資産であり、その姿を現代まで残している点、日本の宗教である神道の施設である点などが評価され、1996年に世界文化遺産として登録されました。

南島_扇池_210616

画像提供:PIXTA

自然遺産…顕著な普遍的価値を有する、地形や地質、生態系、絶滅のおそれのある動植物の生息・生育地など。
例えば、東京都の【小笠原諸島(おがさわらしょとう)】は「北硫黄島(きたいおうとう)」「南硫黄島(みなみいおうとう)」、「西之島(にしのしま)」と、「父島(ちちじま)」と「母島(ははじま)」の集落地などを除いた陸域と、一部周辺の海域が自然遺産に登録されています。大陸と陸続きになったことがないことから小笠原諸島の生態系は多様な固有種や、アジア各地の植物が独自に幅広く進化を遂げていて、その生態系が世界的にも価値があることが認められ、2011年に世界自然遺産として登録されました。
1993年に登録された鹿児島県の【屋久島】も世界自然遺産の1つです。

パラオ_ロックアイランド_210616

画像提供:PIXTA

複合遺産…文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えているもの。
例えば、500以上の群島からなるパラオ共和国の【ロックアイランド群と南ラグーン】は、マッシュルーム型のポコポコと丸い形をした島々とその周りを囲む透明度の高い海や、珊瑚礁などで形成されたラグーンなどめずらしい景色を見ることができます。また“マリンレイク”と呼ばれる淡水と海水が混ざった汽水湖があり、そこには多種多様な固有種の多い生態系が広がっている自然遺産的観点と、洞窟や岩絵など紀元前3100年頃から人が生活していたと思われるような考古学上の遺跡の価値がある文化遺産的観点も兼ね備えているので、2012年に世界複合遺産として登録されました。

これらが、ただ存在しているだけで良いわけではなく、守り続ける保護措置が取られているか、世界的に見ても価値がある物かなど様々な観点から専門機関により調査をされ、その後世界遺産委員会によって決定されます。(参照:公益社団法人日本ユネスコ協会連盟HP
この度世界遺産に登録される予定となった【奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島】は、世界遺産の中の世界自然遺産に分類されています。

世界遺産登録による影響とは?

世界遺産の登録が決定すると、国内だけではなく世界的にも注目を集めるようになり、観光客の増加が見込まれます。観光業の活性化や知名度が上昇したり、地域のブランド力・PR力の上昇や、観光客が賑わうことを活かして特産品などの販売促進をしたりと経済的効果や、それに伴う雇用の増加も見込まれます。また今まで興味を持っていなかった方々への興味付けになったり、地域振興に一役買ったりもすることでしょう。そして世界遺産に登録されると、その後は将来に向けて世界遺産を保護していく責任が生じます。そのため森林伐採や開発行為などがされることを防ぎ、後世にも今ある自然環境を守り伝えることができ、それが世界的にも貴重で価値のある動植物の保護に繋がるというわけですね。

世界遺産に登録されるデメリットもある!?

世界遺産に登録されることで世界中から一気に注目を集めるようになり、興味を持った多くの観光客がその地を訪れることに繋がります。それはもちろん良い面もたくさんありますが、観光客の過剰な増加によって、逆に自然環境への負荷の増大やごみ問題の発生、観光地化しようとその周辺で開発が進められて風景が変わってしまうなどの問題が発生することもあります。

徳之島_犬の門蓋_210610

画像提供:PIXTA

地元だけではなく利用者を含め、全体でその地域の保護や管理、観光客のマナー向上などに取り組み、地域社会全体で守り続けていく対応が必要です。森林と川と海はそれぞれ違うように見えても、深い繋がりがあるのと同じように、どこか一部だけを守るのではなく、総括的な対策が必要とされます。美しい風景をこれから先何年も感じることができるように、守り続けていきたいですね。



「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」とはどんな島?

ここまで「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界遺産に登録されるということで、世界遺産そのものについてご紹介しましたが、実際にそれぞれどのような島なのでしょうか。それぞれの島の特徴をご紹介します。

奄美大島とは

奄美大島_住用マングローブ原生林②_210610

画像提供:PIXTA

鹿児島県と沖縄県のほぼ中間に位置し、8つの有人島とその他の無人島からなる奄美群島の中心的な離島の「奄美大島(あまみおおしま)」。アマミノクロウサギなどの絶滅危惧種が棲む緑豊かな島で、南北に広がる広大な面積は離島の多い鹿児島県の中でも1番の大きさです。

奄美大島_崎原ビーチ_210610

画像提供:PIXTA

マングローブ林などの緑の濃い亜熱帯植物が広がる地域もあれば、エメラルドグリーンのとても澄んだ海もあり、山・川・海・街のどれも満喫することができます。長期滞在でも遊びつくせないほど見どころが多く、奄美大島からほかの奄美群島の島々へアイランドホッピングを楽しむこともできます。奄美大島伝統の本場奄美大島紬の製造現場の見学をしたり、泥染めや藍染、手織り、着付けなどを体験したりと、守り継がれている文化を実際に感じることができる施設も多いです。

徳之島とは

徳之島_闘牛の散歩_210610

画像提供:PIXTA

鹿児島県本土の鹿児島市から南西に約480km、奄美群島のほぼ中央に位置する「徳之島(とくのしま)」。“徳之島といえば闘牛”と言われるほど闘牛が有名で、なんと300年以上も闘牛文化が続いていると言われています。鹿児島本土よりも沖縄本島の方が近いという地理的条件もあり、古くから琉球と薩摩のどちらの影響も受けている独自の言葉や文化などが存在していて、“長寿の島”としても知られています。昔ながらの離島らしい雰囲気を体感できる島なので、コアな島好きの方からの人気が強いです。

徳之島_ウンブキ_210610

画像提供:PIXTA

穏やかな雰囲気もありつつ、日本最大級の規模を誇る「ウンブキ」と呼ばれる鍾乳洞など、自然のダイナミックな姿も楽しめます。鹿児島・奄美空港から飛行機で約30分から1時間で行く方法や、鹿児島新港から奄美大島経由で約15時間または沖縄の那覇港から与論島・沖永良部島を経由する船に乗ってなど、旅程に合わせて様々なルートで行けるのも島旅好きにはうれしいですよね。

沖縄本島(北部)とは

本島_大石林山_210610

画像提供:PIXTA

世界自然遺産の登録地となる予定の「沖縄島の北部」とは、沖縄本島北部に位置する国頭村、大宜味村、東村の地域を指します。沖縄本島北部一帯の地域は“やんばる”と呼ばれ、山が連なり、ドライブをしていても多くの木々が生い茂る大自然を間近に感じられるような雰囲気があります。

本島_辺戸岬④_210610

画像提供:PIXTA

沖縄本島は広く、県庁所在地の那覇市にはモノレールが開通して広い道路が整備され、商業施設が建ち並ぶなど都会とほぼ変わりないような街並みですが、那覇中心地から少し離れると沖縄らしい海やリゾート地が点在し、さらに北部に近づくにつれ、大自然を節々で感じられるようになります。沖縄最北端の観光名所「辺戸岬(へどみさき)」は、「沖縄島北部」の一大観光スポットです。

西表島とは

西表島_ジャングル_210610

画像提供:PIXTA

島内の約9割が亜熱帯植物で覆われていると言われ、“東洋のジャングル”と呼ばれるほど青々と生い茂り、ほかの八重山諸島とは一味違った雰囲気を味わうことができる離島の「西表島(いりおもてじま)」。その森林にはイリオモテヤマネコやリュウキュウアカショウビンなどの貴重な生き物が生息しています。島全体でイリオモテヤマネコの保護などに取り組んでいて、イリオモテヤマネコ避けになるように道路には車の音や振動が伝わりやすい工夫がされていたり、道路の横断を防ぐために地下にイリオモテヤマネコの移動用トンネルが掘られていたりと様々な工夫がされています。

西表島_ダイビング_210610

画像提供:PIXTA

マングローブ林でのカヤックやトレッキングも有名ですが、豊かな森林の栄養の影響もあり、西表島周辺の海の中はカラフルな珊瑚と様々な海の中の生き物の生息地としても有名です。



世界遺産に登録される島々の厳選スポット16選

それぞれ特徴のある離島だということは、なんとなくでも分かっていただけたのではないでしょうか。ここからはそれぞれの島ごとに、特徴のある動植物などの自然環境を感じられる観光スポットや、ぜひ実際に体験してほしいアクティビティを厳選してご紹介します。

奄美大島のおすすめ観光スポットとアクティビティ

・黒潮の森マングローブパーク

奄美大島_黒潮の森マングローブパーク_210610

画像提供:PIXTA

国指定の天然記念物や特別天然記念物に指定されているアマミノクロウサギなど奄美大島ならではの生き物が多く生息する住用町にあり、大自然の雰囲気を実際に感じることができる施設「黒潮の森マングローブパーク」では、実際に川でカヌー体験をしたり、マングローブを間近で見たりすることができます。ライフジャケットを着用しての体験なので、小さなお子さんから年配の方まで幅広く楽しめますよ。1人乗りと2人乗りのカヌーがあるので、カップルや夫婦で体験してもおもしろいですね。実際に見るマングローブ林はやはり迫力が違うので、ぜひ体験してみてくださいね。

・金作原原生林

奄美大島_金作原原生林_210610

画像提供:PIXTA

天然の亜熱帯広葉樹が今も多く生い茂っている「金作原(きんさくばる)原生林」では、その広大な自然環境から稀少な動植物が多く生息しています。真上を見上げるほど大きなヒカゲヘゴなども生い茂り、まるで映画の世界に入り込んだかのような感覚を味わうことができますよ。奄美大島の真っ青な空とヒカゲヘゴの南国らしい葉が生い茂っている姿を下からカメラで撮るのもおすすめです。
2019年からは貴重な自然環境を保護するために、認定エコガイドツアーを利用するルールが開始されました。ツアーガイドの方と一緒に原生林の自然環境について楽しく学びながら散策することができます。自分だけでは気付かない所まで教えてもらえるツアー参加はおすすめです。

・奄美大島の伝統 泥染体験や藍染体験

奄美大島_大島紬村

画像提供:PIXTA

奄美大島伝統の泥染めや藍染めを実際に体験することで、自然環境と人々の暮らしが密接に関わり合っていることをより一層強く感じることができるのではないでしょうか。「泥染め」とは、世界中でも奄美大島だけで行われていると言われている伝統の染色方法です。天然の素材を使い、テーチ木と呼ばれる奄美大島に自生するシャリンバイと泥田で繰り返し染めていく手法です。また同じ施設で藍染体験ができる施設も多いですよ。体験をするときは汚れても良い服装で行くと安心して体験に熱中できます。以下の施設では実際に体験ができるので、興味がある方は調べてみてくださいね。

〇愛かな工房…泥染/草木染(鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木1945、0997-62-3179HP
〇肥後染色・夢しぼり…泥染/藍染(鹿児島県大島郡龍郷町戸口2176、0997-62-2679HP
〇大島紬村…泥染/藍染(鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木1945、0997-62-3100HP
〇よしかわ工房…藍染(鹿児島県大島郡瀬戸内町嘉徳、0997-78-0017

・アランガチの滝

奄美大島_アランガチの滝_210610

画像提供:PIXTA

奄美大島には多くの滝がありますが、その中でも穴場的な人気スポットの1つ「アランガチの滝」は、落差30mの滝です。滝壺の比較的近くまで行くことができるので、水しぶきがミストのようにかかることもしばしばあり、まさにマイナスイオンをたっぷり感じられる場所です。狭い道を通りますが、車である程度近くまで進むことができるのもうれしいですよね。

 

徳之島のおすすめ観光スポットとアクティビティ

・金見崎ソテツトンネル

徳之島_ソテツトンネル_190314

画像提供:PIXTA

徳之島空港から車で30分ほどの金見集落にある「金見岬展望台」に向かう道にあるソテツという植物が作った自然のトンネルです。樹齢300~350年と言われているソテツの葉が青々と茂り、南国らしいムードを漂わせています。元々は暴風対策などとして植えられましたが、暑い夏には涼しい木陰としても人々を癒す存在となっています。

徳之島_金見崎展望台_210610

画像提供:PIXTA

ソテツトンネルを抜けた先にある「金見崎展望台」は、鮮やかな青い海を一望できるおすすめの観光スポットです。展望台には駐車場も完備されているのでトンネルを通らなくても直接展望所まで行くことができますが、ぜひ南の島ならではの「金見崎ソテツトンネル」を通って雰囲気を味わってみてくださいね。

・犬田布岬

徳之島_犬田布岬②_210610

画像提供:PIXTA

徳之島の最西端の「犬田布岬(いぬたぶみさき)」は、第二次世界大戦末期時の戦艦大和と同じ大きさの慰霊塔があり、毎年4月7日には慰霊祭が執り行われる、平和を誓う場所です。展望台からは東シナ海を一望でき、自生する芝と東シナ海の濃い青、空の淡い青のコントラストはとてもきれいです。戦艦大和に関わる展示スペースを備えた施設では歴史を学ぶことができるので、景色だけではなくその歴史にも触れてみてくださいね。

・アマミノクロウサギ観察小屋

奄美大島_アマミノクロウサギ_210610

画像提供:PIXTA

徳之島の中心部付近、南部ダムへ向かう手前にある「アマミノクロウサギ観察小屋」では、徳之島と奄美大島だけにしか生息していない特別天然記念物のアマミノクロウサギが実際に動いている様子などを動画で見ることができます。こちらの施設に行く際は事前に電話予約(天城町役場企画課 0997-85-5178)が必要なので注意しましょう。予約をすると役場職員の方が同行してくれるので安心して行くことができますよ。施設の周辺にもアマミノクロウサギが出没することもあるので、車の通行やヘッドライトの照らし方などには配慮してくださいね。

・喜念浜

徳之島_喜念浜_210610

画像提供:PIXTA

徳之島の南東部にある「喜念浜(きねんばま)」は、白い砂浜が長く続き、徳之島で1番きれいなビーチだと言われるほどです。ゆったりとした時間を過ごすのにぴったりなビーチで、遠浅できれいな海には熱帯魚などもいて、シュノーケルや海水浴を楽しむのにも向いています。トイレやシャワー、更衣室も完備されていて、近くにはバンガローがあるので伊仙町役場(0997-86-3111)へ事前に連絡をすると宿泊もできますよ。


また晴れた日の朝と夕方には闘牛が喜念浜で散歩していることもあり、闘牛文化の続く徳之島ならではの景色を見ることができるかもしれませんよ。

徳之島の観光地を知りたい方にはこちらの記事もおすすめです。

 

沖縄島北部のおすすめ観光スポットとアクティビティ

・辺戸岬

本島_辺戸岬②_210610

画像提供:PIXTA

沖縄本島の最北端に位置する「辺戸岬(へどみさき)」では、断崖絶壁に打ち付ける波しぶきの荒々しい姿を見ることができます。広がる濃い青や激しい波しぶきとは裏腹に、崖のたもとには輝くように明るい青色も見え、海のきれいさを物語っています。那覇市などの市街地や恩納村などのリゾート地からが距離がありますが、ぜひ1度は見てほしい景色です。

本島_辺戸岬 祖国復帰闘争碑_210610

画像提供:PIXTA

また辺戸岬の中心部には、沖縄が日本に返還された証として建てられた祖国復帰の碑「日本祖国復帰闘争碑」があります。駐車場の入口付近には2019年にオープンした辺戸岬観光案内所「HEAD LINE」があり、沖縄の自然や歴史、文化などの地域情報の発信を行っています。2階には「ふしくぶカフェ」が併設されているので、パノラマの景色を眺めながら休憩するのにもぴったりです。

・茅打バンタ

本島_茅打バンタ_210611

画像提供:PIXTA

高さ80mにもなる断崖絶壁から海を眺めることができる観光名所「茅打(かやうち)バンタ」。辺戸岬と反対側に位置するので、どちらも断崖絶壁ではありますが風向きによっても異なる雰囲気を楽しむことができますよ。

・やんばる国立公園 大石林山

本島_大石林山 悟空岩_210610

画像提供:PIXTA

茅打バンタから車で3分ほどの距離にある「大石林山(だいせきりんざん)」では、貴重な熱帯カルスト地形の山肌や、亜熱帯植物とそこに生息する生き物たちをトレッキングコースから観察することができます。やんばるの自然に囲まれたとても心地良い場所で、沖縄北部のパワースポットとしても人気です。気軽に歩けるコースもあるので、トレッキングが初めての方でも自然の魅力を身近に感じることができますよ。

沖縄_大石林山

画像提供:PIXTA

やんばるの大自然の中を「自然について深く知ることができる大石林山ガイドツアー」と「スピリチュアルガイドツアー」の2種類の特徴的なガイドツアーが開催されています。自分で見るだけでは分からない自然の不思議や、沖縄に伝わる伝説などについて詳しいお話を聞きながらトレッキングを体験できます。とても興味深いお話を聞けるのでおすすめですよ。

・ヤンバルクイナ生態展示学習施設 クイナの森

本島_クイナの森のヤンバルクイナ_210611

画像提供:PIXTA

ヤンバルクイナの生態や環境などが分かる資料ブースや、生息する環境を施設内に再現し、実際にヤンバルクイナを見ることができる観察ブースがあるヤンバルクイナについて学ぶことができる施設「クイナの森」。野生のヤンバルクイナを見つけるのは難しいですが、観察ブースにいるヤンバルクイナは人懐っこく、オレンジ色のくちばしがかわいらしいですよ。実際に見てみることで、より興味を持ってヤンバルクイナだけでなくその周りの環境の事にも目を向けられるのではないでしょうか。周辺に野生のヤンバルクイナがいるかもしれないので、車のスピードを落としてドライブしてくださいね。

沖縄本島北部について知りたい方にはこちらの記事もおすすめです。

 

西表島のおすすめ観光スポットとアクティビティ

・仲間川のマングローブ林

西表島_仲間川マングローブ_210611

画像提供:PIXTA

やはり西表島を訪れたら外せないのはマングローブに関わるアクティビティです。特に島の約9割が亜熱帯植物で覆われていると言われる西表島の中でも、「仲間川のマングローブ林」は日本最大規模を誇ります。

西表島_仲間川 カヤック_210611

画像提供:PIXTA

遊覧船やカヌーに乗って、様々な種類のマングローブを観察したり、仲間川に生息する生き物を探してみてくださいね。鳥やカエルなどの様々な生き物の鳴き声が聞こえるかもしれませんよ。マングローブをよく見ると種類によって木や根っこの生え方にも特徴があり、ツアーに参加してお話を聞くとおもしろいですよ。

・陸の孤島!?船浮集落

西表島_イダの浜_210611

画像提供:PIXTA

西表島の島内でありながら陸路では行くことができず、白浜港からさらに船で渡らなければならないことから“陸の孤島”と呼ばれている「船浮集落」。“西表島の秘境”と言われるだけあって手付かずの自然が残り、透明度の高い「イダの浜」など西表島随一の美しいビーチがあります。まさに自然と共存しているということを感じられますよ。

・西表野生生物保護センター

西表島_イリオモテヤマネコ_210611

画像提供:PIXTA

イリオモテヤマネコをはじめとした稀少な野生生物や西表島の自然に関する普及啓発活動、野生生物の保護と調査研究を総合的に行うための活動拠点として整備された施設「西表野生生物保護センター」。館内ではイリオモテヤマネコの剥製標本や、季節ごとの西表島の動植物についての展示を見ることができます。

西表島_イリオモテヤマネコ注意標識_210611

画像提供:PIXTA

保護センター内だけではなく、道路標識や道路の塗装の工夫など、西表島全体で野生生物を守るために様々な取り組みをしていることを知ると、同じ島の中でも違った視点から見ることができるのでおもしろいですよ。

・クーラ滝

西表島_クーラ滝_210611

画像提供:PIXTA

“幸運の滝”と呼ばれ、地元の方々もお参りに訪れているパワースポットの「クーラ滝」。クーラ川をカヌーで進んで少し歩けばすぐに辿りつくことができるので、気軽に本格的な西表島のジャングル感を味わいたいという方にもおすすめです。気軽と言っても、大きな傘のような葉っぱや、映画で見るような生い茂る木々など、ここでしか見ることのできない植物がたくさん自生しています。カヌーにトレッキング、滝壺と盛りだくさんなアクティビティを楽しめますよ。

 

自然が豊かな島を訪れる前に

その他_トレッキングガイド_210611

画像提供:PIXTA

世界自然遺産に登録されるにあたって、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の地域では、ただ美しい自然環境があるだけではなく、そこに生息する動植物を適切に保護しようとする取り組みが評価されているという一面もあります。そのため、それらの地域の山や森に入る際には事前に申請が必要な地域や、認定ガイドの同伴が義務付けられているコースなども存在します。

ただ動植物を守るだけではなく、毒蛇のハブや、毒のある植物などから自分自身を守ることにも繋がるので、特に山や森へ入る際にはぜひツアーの参加を検討してみてくださいね。ガイドさんから聞くその島の特徴的なお話や自然の話はとても興味深くおもしろいのでツアー参加の価値ありですよ。また、海や川に入る際には自然に優しい日焼け止め製品を使ったり、ラッシュガードを着用するなど、環境のために自分ができることから優しい行動ができると良いですね。

最後に

それぞれの離島の自然や文化を体感することで、その島をより一層好きになり、自然や環境に興味を持って大切にしたいと思う気持ちが広がっていくのではないかと思います。世界遺産に登録されることで今後ますます注目を浴びることが予想される「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」とその周辺の島々。これらの美しい自然をこれからも楽しめるように、大切にしながら楽しみたいですね。奄美群島や沖縄県の海はとてもきれいなイメージが強い方も多いかと思いますが、「珊瑚を育てるには森を育てろ」と言われるほど、海と森は密接に関わっています。これまで青い海のイメージが強かった方も、ぜひこの機会に奄美群島や沖縄県の動植物などにも関心を持ってもらえるとうれしいです。

RELATED