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横須賀の猿島とは?人気の無人島で非日常の体験とお得な行き方をご紹介!

2024.01.25

横須賀の猿島とは?人気の無人島で非日常の体験とお得な行き方をご紹介!

東京湾に浮かぶ「猿島(さるしま)」は、横須賀市内から約10分の船旅で非日常の体験を満喫することができる小さな無人島です。都内からのアクセスも良く、まるで映画の世界に入り込んだかのような歴史遺産を眺めたり、写真撮影やバーベキュー、釣りを楽しんだりと大人から子どもまで満足できる人気スポットです。今回は「猿島」の魅力や歴史、お得な行き方までご紹介します。ぜひこの記事を参考に、気軽に行ける無人島へ非日常を味わいに出かけてみてくださいね。

#神奈川県 離島 #横須賀市 無人島 #猿島 観光
画像提供:横須賀メディアライブラリ



無人島・猿島とは?

神奈川県横須賀市に属する無人島「猿島(さるしま)」は、横須賀市三笠ターミナルから船で約10分で渡ることができる無人島です。1周約45分で回ることができるほど小さな島ですが、廃墟と濃い緑に覆われた空間がまるでアニメの世界に入り込んだかのような雰囲気を体感できると話題になり、東京都内から気軽に行くことができる非日常の観光スポットとして人気があります。また、無人島ならではの自然やかつての戦争遺跡から学ぶ歴史など、猿島ならではの見どころが多い島です。

バーベキューや釣り、夏の海水浴や期間限定で行われる現代アートのイベントなど様々な体験をすることができる猿島は、大人から子どもまで楽しめる人気スポットとして知られています。無人島ならではの自然美を眺めることができる一方、雰囲気のある遊歩道や飲食も楽しめるテラス席、トイレ、ゴミ箱など設備が整っているため気軽に公園感覚で遊びに行けるのも人気の理由の1つです。運行する船の便数も比較的多く、事前予約が不要のため思い立ったらすぐに行くことができます。

猿島に猿はいる?

猿島_横須賀メディアライブラリ_240125

横須賀メディアライブラリ

島の名前や猿島桟橋の看板に猿が描かれているため、猿島に行くと猿に会えるかもしれないと期待する声が聞こえてきますが、残念ながら猿島に猿はいません。では、なぜ猿島と呼ばれるようになったのでしょうか。かつて鎌倉時代に日蓮が航海の途中で嵐に遭い、この島に漂着して洞穴で過ごした際に白い猿がこの島を去り陸へ進むよう示したという伝説が残されていることから猿島と呼ばれるようになったと言われています。この他にもいくつか由来とされる言い伝えがあるため、ぜひ現地に訪れて調べてみてください。

猿島ならではの歴史と戦争遺跡

猿島_横須賀メディアライブラリ・砲台跡_240125

横須賀メディアライブラリ

江戸時代から昭和時代の終戦まで江戸を守る軍の要塞として使われていた猿島には、明治時代に造られた巨大な砲台跡をはじめ今もなお戦争遺跡が残されています。

猿島_横須賀メディアライブラリ・切り通し_240116p00637_s

横須賀メディアライブラリ

猿島桟橋から約5分歩くだけで、一気に雰囲気が異なるエリアに辿り着きます。この辺り一帯は「切通し」と呼ばれ、本来山だった場所を切り開いて作られていて、両脇は見上げるほど高い壁がそびえ立っています。その先には石を積んで造られた壁、さらに先には一見おしゃれにも思えるレンガでできた苔むした建物が並びます。これらは太平洋戦争終戦まで使われていた戦争遺跡の一部です。

猿島_横須賀メディアライブラリ・弾薬庫_240116p00640_s

横須賀メディアライブラリ

兵隊が宿舎として利用していた兵舎と呼ばれる遺構や、木の板張りでできた遊歩道の先にあるトンネル、レンガ造りの弾薬庫など軍事遺跡としては日本初の国史跡に指定された複数の貴重な旧要塞施設が並びます。
石を積んだ高い壁に両脇を囲まれ、さらにレンガ造りの旧要塞施設を覆いつくすように木々が茂り、その周りを這うように根や茎が伸びる姿は、まるでアニメの世界に飛び込んだかのような感覚を味わうことができます。

猿島_横須賀メディアライブラリ・二人で歩く日本遺産(平成30年度フォトコンテスト)_240125

横須賀メディアライブラリ

遊歩道を進むと、全長約90mある「フランス積み」というめずらしい積み方で作られたレンガ造りのトンネルが現れます。レンガの長い面と短い面を交互に積むフランス積みの建造物で現存するのは数が少なく、全国的に見ても貴重です。レンガで造られた洋風でおしゃれな雰囲気だけではなく、歴史的建築物だという視点で見てみるのもおもしろいかもしれません。また、近年は「愛のトンネル」とも呼ばれているのを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。軍事施設として造られたトンネル内は、思わず隣にいる人と手を繋ぎたくなるほどの暗闇に包まれるため、いつしかこのように呼ばれるようになったと言われています。

猿島_横須賀メディアライブラリ・遊歩道_240116

横須賀メディアライブラリ

愛のトンネルは砲台を行き来するために作られ、大砲を据え付けるための土台となる砲台の跡が今も島内に5つ残されています。島の北端にある砲台跡近くの階段を降りると「ヨネノ根」と呼ばれるゴツゴツとした海岸沿いの岩場に出ます。近くには嵐で漂流した日蓮がこもり修行をしたという伝説が残る日蓮洞穴があります。古代住居跡の洞穴で、現在は立ち入り禁止のため中に入ることはできませんが、外から見学することはできるので近くまで行ってみてはいかがでしょうか。

時短で観光!限定スポットにも入れる厳選猿島探検ツアー

猿島について紹介してもらえる「無人島猿島探検ツアー」では、ガイドの説明を聞きながら30分という短時間で見どころをぎゅっと厳選して観光ができます。ツアーで知ったお気に入りスポットに再度立ち寄ってゆっくりと時間をかけて撮影したり、バーベキューや食事を楽しんだり、次の船の便で本土へ戻ったりとツアー後の時間を自由に使いやすいので、気軽に参加しやすいプランです。1日6回~7回開催され、事前の予約不要、当日受付で申し込むだけで参加できるのでぜひ利用してみてください。

探検ツアー…1人600円(乗船料・猿島公園入園料は別途必要)、島内では現金またはpaypayでの支払いのみ対応。

また、猿島行きの船が出る三笠ターミナルでは、乗船券+入園料+探検ツアーを100円引きの2,500円でお得に購入することができ、ツアー参加時間直前に三笠港を出発する船の往路優先乗船ができます。三笠ターミナルで購入すると、クレジットカードや交通系電子マネーでの支払いにも対応しています。

セット券:大人1人2,500円(乗船券+入園料+探検ツアー)
詳細はこちら

じっくり探索!戦跡以外も巡る猿島専門ガイドツアー

横須賀市認定ガイド団体が行う「猿島専門ガイドツアー」は、戦跡や植物、島の歴史などより詳しい説明を聞きながら猿島を丸ごと満喫できる約90分のツアーです。通常は施錠されているため入ることができないレンガ造りの兵舎や弾薬庫の中に入ってじっくりと解説を聞くことができるなど、このツアーに参加した人だけの貴重な体験をすることができます。上記の「探検ツアー」と同額の1人600円でツアーに参加できるため、希望に合うツアーを選択しましょう。事前予約制で少人数グループツアーの催行もできるため、興味がある方は詳細を確認してください。

猿島専門ガイドツアー…1人600円
詳細はこちら



猿島から眺めるビュースポット

横浜ベイエリアを一望できるオイモノ鼻広場

猿島_横須賀メディアライブラリ・オイモノ鼻②_240125

横須賀メディアライブラリ

島の北東部、草木が茂る遊歩道を抜けた先にある「オイモノ鼻広場」は、すぐ近くの観音崎はもちろん、房総半島や横浜ベイエリアまで一望できるオーシャンビュースポットです。高台から東京湾とその先に広がる景色を眺めることができます。先端にある階段を降りるとオイモノ鼻と呼ばれる磯場があり、絶好の釣りスポットとして知られています。猿島レンタルショップでは有料で釣り具のレンタルもあるため、手ぶらで猿島へ行って気軽に釣りを楽しむことができます。

猿島レンタルショップ:釣りセット(釣り竿・しかけセット・釣りエサ)2,000円 ※冬期2,300円
釣り具レンタルについては猿島公式ホームページ(島内施設)で確認してください。

ロケ地にもなった島の中心の展望台広場

緑のトンネルをくぐり階段を上ると島の中央部にある「展望台広場」に辿り着きます。その名の通り、展望台のある広場で、高台から東京湾を見渡すことができる猿島随一の人気ビュースポットです。老朽化のため展望台に上ることはできませんが、広場から横須賀方面の街並みや空気が澄んだ日には富士山まで見ることができます。また、展望台は人気特撮テレビドラマの撮影スポットになったことでも有名です。

猿島で楽しむグルメ

猿島唯一のテイクアウトレストラン

猿島で唯一のレストラン「猿島オーシャンズキッチン」はテイクアウト型のお店ですが、すぐ目の前に用意されたテラス席で飲食ができます。地元の食材をメインに使用したメニューが豊富で、「よこすか海軍カレー」や横須賀野菜を使った「照り焼きチキンBOX」などの食事メニューから、自家製の「猿島プリン」や期間限定のかき氷などのデザートメニュー、横須賀の天然水を使用した「ヨコスカブルー」というサイダーや猿島ビールなどのドリンクメニューまで楽しむことができます。ちなみに、サラダと牛乳がセットで提供される「よこすか海軍カレー」は市内でも認定店でのみ、その名を使用して提供ができる認定制度が設けられています。店舗によって味が異なり、こちらのカレーはピリ辛ですがたくさんの野菜の旨味も加わり子どもにもよく食べられている人気メニューです。猿島を訪れた際はぜひ1度食べてみてはいかがでしょうか。

無人島でするビーチバーベキュー

猿島_横須賀メディアライブラリ・砂浜_240125

横須賀メディアライブラリ

猿島では海を目の前に眺めながら砂浜でバーベキューを手軽に楽しむことができます。テーブルや椅子、コンロなどのBBQセットはもちろん、ビーチパラソルやクーラーボックス、まな板や包丁、トングなどの調理器具の貸出、焼肉のたれやアルミホイル、塩コショウ、ウェットティッシュなど消耗品の販売も行っているため、必要最低限の準備でバーベキューを楽しめます。木炭だけではなく意外と忘れてしまいがちな着火剤も販売しているので、バーベキュー初心者でも安心です。
1か月前から前日までの予約ができ、当日の場合はレンタルショップに直接訪れて空きがある場合のみ利用が可能です。カセットコンロを含むコンロや炭、着火剤、ガスバーナーなどを猿島に持ち込むことはできないため、バーベキューをする場合はBBQセットのレンタルや炭の購入が必要です。事前の予約可能な物と予約不可で当日貸出のみの物、予約不可で販売のみの物と分かれているため予め確認をしてください。当日の受付時にレンタル料金と保証金の2,000円を支払いますが、現金のみの対応のため注意が必要です。

猿島では食材を販売していないため事前に準備をして船で持ち込む必要があります。横須賀セントラルキッチンが提供する「猿島BBQ食材セット」を事前に予約すると、当日猿島島内で食材セットを受け取ることができるため手ぶらで猿島に行くだけでバーベキューを楽しむことができます。こちらの食材セットは3日前までの完全予約制なので、予定を立てたらなるべく早めに予約するのがおすすめです。

猿島BBQの詳細はこちら

他にも三笠ターミナル付近まで食材セットを届けてもらえるデリバリーサービスを各社が行っているため、手軽にバーベキューを楽しみたい方は検討してみてはいかがでしょうか。
自分で好きな食材を選びたいという方は、スーパーなどで購入して島内に持ち込むことももちろん可能です。



猿島エコステーションの取り組み

猿島ではゴミを6種類に分別する取り組みを行っています。ウッド調のおしゃれな建物「猿島エコステーション」が2022年に完成しました。中に入るとゴミ・資源の種類別にカラフルに色分けされた箱が設置されています。ゴミと資源を分別することでどのような効果が期待されるのかなどをイラストやキャラクターを用いて子どもにも分かりやすいように掲示しています。

猿島でのクレジットカードやQRコード決済の対応状況

猿島へ行く時に気になるのが、現地での支払い方法についてではないでしょうか。島内で支払いをするタイミングとしては飲食時、バーベキューセットや釣り具のレンタルをする時、猿島ウェルカムセンターで探検ツアーを申し込む時、コインロッカーの利用する時などが考えられます。猿島に到着後の支払いとなる猿島オーシャンズキッチン、猿島レンタルショップ、猿島ウェルカムセンターでは現金とPayPayのみが利用可能です。その他のバーコード・QRコード決済やクレジットカード、交通系ICカード決済などは対応していないため注意が必要です。

猿島へのお得な行き方

東京湾に浮かぶ無人島の猿島へ行くには、船に乗って約10分で渡ることができます。船は基本的に猿島行きは9:30から1時間に1便、猿島発は9:45から1時間に1便の間隔で運航しています。猿島発の最終便は16:00(夏季は17:00)出港で、状況に応じて臨時便が出る場合もあります。1日の運航便数が比較的多く無人島でありながらも短時間で移動することができることや、荒天時を除き毎日運航しているため気軽に訪れやすいことは魅力の1つです。基本的に船の事前予約ができないため、当日受付で乗船券を購入して並んだ順番で乗船します。猿島ではキャンプを含む宿泊ができないため、必ず最終便までに乗船して本土に戻る必要があります。
また、公共交通機関を利用する場合には、最寄りの京急線横須賀中央駅から徒歩約15分で三笠ターミナルへ行くことができます。港まで車で行く場合は、近隣の有料駐車場を利用してください。

猿島公園入園料と乗船料について

猿島へ行く場合、必ず猿島公園入園料と船の乗船料が必要です。船乗り場の目の前にある「三笠ターミナル/猿島ビジターセンター」でチケットを購入します。島内では現金とpaypayのみの支払いが対応していますが、三笠ターミナルではクレジットカードや交通系ICカード(電子マネー)、楽天Edy、nanaco、WAON、Quic Pay等のキャッシュレス決済に対応しています。
また、横須賀市民の場合は窓口でのチケット購入時に身分証明書を提示すると横須賀市民割引価格で猿島へ行くことができます。

【横須賀市民】合計金額(入園料+往復乗船料)
大人(中学生を除く15歳以上)…1,000円(250円+750円)
中学生…880円(130円+750円)
小学生…500円(130円+370円)

【横須賀市外在住者】合計金額(入園料+往復乗船料)
大人(中学生を除く15歳以上)…2,000円(500円+1500円)
中学生…1750円(250円+1,500円)
小学生…1,000円(250円+750円)

時刻表や三笠ターミナルへの行き方はこちら

猿島デジタルチケット

「三浦Cocoon」で販売している猿島デジタルチケットを事前に予約すると、猿島公園入園料と乗船料をセットで通常料金より50円割引きで購入することができます。当日は窓口に並ぶ必要がなく、直接乗船時にデジタルチケットを提示するだけでスムーズに乗船できます。船の席予約はできないため通常同様に乗船待機列に並ぶ必要があります。
ただし、横須賀市民の場合は、猿島デジタルチケットを利用するよりも窓口のみで購入可能な横須賀市民割引きを利用した料金の方が費用を抑えることができます。

猿島デジタルチケットについてはこちら(三浦Cocoon)

最後に

都内から気軽に訪れて非日常体験ができる無人島「猿島」についてご紹介しました。近年は写真映えする観光地として人気が高い猿島ですが、実は戦争遺跡などの歴史が残る貴重な島でもあります。猿島に残る歴史を知ると単なるフォトスポットとしてだけではなく、見える景色が少し変わってくるかもしれません。ぜひ猿島について興味を持った方は実際に訪れてみてくださいね。

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