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長崎

対馬の金田城へ絶景トレッキング!古代山城に残る歴史と自然を満喫♪

2022.08.10

対馬の金田城へ絶景トレッキング!古代山城に残る歴史と自然を満喫♪

九州最北端に浮かぶ「対馬(つしま)」。対馬空港の西側、浅茅湾(あそうわん)を見下ろす城山の「金田城(かねだじょう・かなたのき)」は日本最古級の古代山城で、当時の石垣やその後の日露戦争時に造られた砲台跡などを現在でも見ることができます。また、山頂や道中での景色は浅茅湾を見渡せる金田城ならではの絶景で、歴史好きの方だけではなく自然が好きな方にもおすすめです。今回は国境離島である対馬を守るために2つの時代で重要な役割を果たした遺跡で、国の特別史跡に指定されている「金田城跡(かねだじょうあと)」の歴史や、実際に体験した金田城トレッキングの見どころや行き方についてご紹介します。

#長崎 離島 #対馬島 #対馬 アクティビティ
撮影:りとふる編集部



金田城とは?

対馬_金田城跡_220611

画像提供:PIXTA

九州最北端の国境離島である「対馬(つしま)」は、かつてその立地からアジアと日本を繋ぐ要で、海外から様々な文化が入ってくる玄関口でした。当時倭国は友好関係にあった百済から救援を求められ白村江の戦いに参戦しますが、唐・新羅の連合軍に大敗します。それをきっかけに倭国は唐・新羅の攻撃・襲来に備えて九州など西日本各地に古代山城を築きました。特に対馬は国防の最前線となり、667年に朝鮮式の古代山城(こだいさんじょう)である「金田城(かねだじょう・かなたのき)」が築かれ、防人が山頂から見張り守り続けたといいます。国境離島でもある対馬ならではの役目を務めた場所が「金田城」なのです。

「金田城」は対馬空港の西側、複雑なリアス式海岸で有名な浅茅湾(あそうわん)に突き出す半島に位置する城山(じょうやま)に築かれています。敵陣に備えて、石塁の他、天然の断崖や浅茅湾の地形を活かして城全体が囲まれ、その断崖など含めた城壁の総延長は5.4kmにもなります。古代山城の中でも最も古くに造られたうちの1つで、この技術を後に壱岐など他の地域にも伝えたと言われています。現在は城壁のみが残っていますが、一帯を総称して「金田城」と呼んでいます。

対馬_金田城トレッキング・近代要塞③_220808

日露戦争の頃、再度対馬が注目され近代要塞が整備されました。それから100年以上経った現在でも「金田城」では砲台跡などその当時の貴重な形跡を見ることができます。

実際に調べたり現地を訪れたりすると、「金田城」は様々な呼ばれ方をしていることに気が付くかもしれません。実は、文化財としては「かねだじょうあと」、かつては「かなたのき」や「かねたのき」として呼ばれていました。また、城山(じょうやま)に建てられたということから地元の方には「城山(じょうやま)」と呼ばれることもあるそうです。



金田城トレッキングに出発!

対馬_金田城トレッキング・登山口②_220808

今回は対馬エコツアーさんのトレッキングツアーに参加しました。金田城跡の登山口まで車で登り、まずは簡単に対馬や金田城についての説明を聞きます。準備運動をしたら、いよいよトレッキングツアーのスタートです。

対馬_金田城トレッキング・登山口_220808

対馬_金田城トレッキング・登山口③_220808

山頂までの道はかつての日露戦争の軍道を整備したものだそうですよ。金田城トレッキングの見どころは、山頂の絶景以外にも道中にたくさんあります。

対馬_金田城トレッキング・金田城壁石垣東南角石塁_220808

黒瀬湾を眼下に見渡せるスポットでは、ちょうどタイミング良く浅茅湾クルージングの船が通り、手を振りあう瞬間もありました。湾の手前側に養殖用の浮き球が並べられている様子も見え、これも対馬ならではの景色です。ガイドさんは、船の上から見るのと山の上から見渡すのでは、同じ場所でも見え方が異なるので、ぜひ両方体験してほしいと言われていましたよ。

対馬_金田城石塁_211213

左手前に映っているのが、「金田城壁石垣」。城山をぐるっと囲っていたと言われる2.2kmにもなる石塁の一部で、ここは“東南角石塁”と呼ばれます。濃いエメラルドグリーンの海と山の緑も美しく、各々に写真に収めたら名残惜しさを感じつつ先に進みます。

対馬_金田城トレッキング③_220808

そこから10分ほど進んで行くと休憩スペースがあるので、水分補給と小休憩を取りました。ガイドさんが準備してくれたレモンをいただきました。疲れを取るのに丁度良いそうですが、何より大人がみんなでレモンをかじっている光景が微笑ましかったです。このようなちょっとした瞬間もツアーに参加したからこその楽しさですね。

対馬_金田城トレッキング_220808

休憩の後は、通路のために岩を切り開いたかのような背の高い岩場を両サイドに見ながら、さらに頂上に向かって歩いて行きます。

対馬_金田城トレッキング②_220808

山頂に近づくにつれて急カーブが増え、勾配も上がっているのを感じます。所々でこのような看板があり先を見通せたので、最後まで歩くことができました。

対馬_金田城トレッキング・金田城壁石垣_220808

こちらでも長い石垣がはっきりと見えました。当時造られた城跡をこのように現在でも間近に見られるのが、金田城トレッキングの大きな特徴の1つです。ガイドさんから説明を聞きながら様々な場所で歴史の片鱗を見ることができます。今回のコース以外にも一・二・三ノ城戸と呼ばれる入り口をそれぞれ見ることができるルートもあります。

対馬_金田城トレッキング・近代要塞②_220808

井戸をはじめとし、日露戦争の頃に近代要塞として造られた旧軍施設跡も複数見ることができました。実際に目の当たりにすると、豊かな自然の中に急に現れるその違和感や静けさが独特な雰囲気を醸し出していました。

対馬_金田城トレッキング・山頂付近_220808

最後はこの斜面を上がればいよいよ山頂です。乾燥していると滑りやすいので気を付けながら登ってくださいね。

対馬_金田城山頂_220528
坂を上りきると山頂です。左右が開け、浅茅湾に点在する島々と青い空を一望できます。ここまで登ってきた達成感と絶景を見た爽快感があり、とても気持ちの良い場所でした。ゴツゴツとした岩場の上に座って休憩するのはワイルドで、金田城トレッキングならではの感覚を楽しめました。

対馬_金田城トレッキング・山頂②_220808

かつてはここから防人が見張り、守っていたのかと思うとロマンがありますね。空気が澄んだ日には、海の先に肉眼でも韓国が見えるそうですよ。

対馬_金田城トレッキング・トロの華養殖場_220808

奥に見える海上に並べられているものは“トロの華”と呼ばれるクロマグロの養殖場。リアス式海岸のある対馬ならではの養殖方法で、高級マグロとして知られています。

対馬_金田城トレッキング・かすまき_220808

山頂ではガイドさんから対馬の銘菓かすまきをいただきました。餡子をカステラ風の生地で巻いた、疲れた身体にちょうど良い甘さのお菓子でした。おかわりしている方もいましたよ。

対馬_金田城トレッキング・山頂②_220808

山頂の岩場の上にはプレートが用意されていて、登頂の記念撮影にもぴったりです。ずっと眺めていたくなるような景色ですが、少し休憩をしたら名残惜しい気持ちを抑えつつ下山します。

対馬_金田城トレッキング・近代要塞_220808

山頂付近には砲台跡や城山砲台の観測所、弾薬庫などが現在も残されていて、中に入ることもできました。レンガの入り口から中を覗くと、ただ真っ暗な空間にたくさんの落ち葉があり、コウモリが棲み付いているようでした。帰り道は下り坂ということもあってか、あっという間に登山口まで辿り着きましたよ。

山頂まで行かずに絶景が楽しめる?!

対馬_金田城トレッキング・山頂手前_220808

山頂手前の広場から山頂までの坂道は急勾配ですが数分ほどで登れる距離なので、できれば山頂で絶景を見渡すのがおすすめです。ただし、最後の急な斜面を登るのが厳しいという方は、広場の木々の隙間からも浅茅湾を眺めることができるので、こちらからの景色を楽しんでみてください。



 金田城トレッキングの体験準備

今回参加した金田城トレッキングでは、集合して簡単な説明を受けたら、そのまますぐにトレッキングツアーがスタートしました。そのためホテルを出る段階でトレッキングツアーに参加する服装に着替えた状態で出発するとスムーズです。また、登山口入口や駐車場、頂上までトイレもないので予め済ませておきましょう。この他、金田城トレッキングをしてみたいけれど、服装や荷物はどうすればよいの?という疑問にお答えしていきます。これを読めば初めて金田城を訪れる方や、トレッキングが初めての方でも安心です。

服装について

対馬_金田城トレッキング・服装_220808

服装は上下ともに動きやすい格好が必須です。今回ご紹介した登山口~山頂の往復ルートであれば、トレッキングパンツやショートパンツに登山タイツを着用するのももちろん良いですし、登山道が整備されているので日頃穿いているようなジーンズやチノパンなどでも登れるでしょう。また、今回は秋に体験したので、肌着の上に長袖のTシャツを着て参加しました。始めは山の中なので少し涼しいと感じましたが、歩いていると日差しもありだんだんと暑くなってきて袖をまくる場面もありました。標高はそこまで高くないですが、10月でも気温の変化があったので温度調節のしやすい服装で行くのがおすすめです。また、山の中を歩いて行くので紫外線も強く、虫や草木で切ったりしないように夏でも薄手の長袖を持って行くと安心です。
※ただし、ジーンズは汗や雨で濡れると重たく動きにくくなるのでご注意ください。

履き物について

対馬_金田城トレッキング靴_220808

金田城トレッキングは比較的道が整備されているので、登山靴ではなく動きやすいスニーカーなどでも参加することができます。実際に私も今回は登山靴ではなく、スニーカーで参加して頂上まで登ることができました。ただし、もちろん自然の山の中で木の根っこが出ていたり落ち葉で滑ったりすることもあるので、汚れても良い動きやすい靴を着用してくださいね。

持ち物について

飲み物、帽子、カメラなど必要最低限の持ち物だけで大丈夫です。登山口から山頂まで自動販売機や売店などはないので、飲み物は各自準備をしてから行きましょう。リュックサックなどの両手が空く格好の方が登りやすいでしょう。雨予報の場合は折り畳み傘よりも動きやすいレインウェアがあると安心です。服装や持ち物などについて不安がある方は、予約の際にガイドさんに確認をしておきましょう。

 

最後に

晴れた日には肉眼でも見えるほど韓国が近い、対馬海峡に浮かぶ九州最北端の国境離島「対馬(つしま)」。対馬空港の西側に広がる浅茅湾(あそうわん)は複雑な入り江と無数の島々からなるリアス式海岸で、その独特な景色は空や山からも、カヤックやクルージングで海からも楽しめます。今回ご紹介した「金田城」を訪れるトレッキングツアーでは、山頂から対馬ならではの島々を見渡すことができました。カヤックを漕いで実際に無人島に上陸することもできるので、時間に余裕がある方は合わせて体験してみてください。山頂から見るのとはまったく異なる景色で、とても贅沢感があって楽しいですよ。

 

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