長崎
壱岐で人気の無人島「辰ノ島」を完全攻略!人気の遊覧から島内散策まで現地をレポート!
長崎県壱岐島北部にある「辰ノ島(たつのしま)」は、エメラルドグリーンの海が美しく、壱岐の中でも人気のある観光スポットです。楽しみ方は大きく2通りで、辰ノ島の周りを船で1周する「辰の島遊覧クルージング」と「辰ノ島上陸」です。今回は実際に体験した遊覧と上陸それぞれの魅力を、どこよりも詳しくご紹介します。
※「辰ノ島」と「辰の島」の表記について、島の名称は「辰ノ島」ですが、遊覧や定期船は「辰の島」となっているため表記を分けています。
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アイキャッチ画像:PIXTA
撮影:りとふる編集部
辰ノ島への行き方
辰ノ島へ行くには、壱岐島北部にある勝本港から「辰の島観光渡船」が3月~11月まで定期運航しています。2021年8月に切符売場がカフェやお土産の販売など複合施設としてリニューアルオープンしました。
併設されているカフェ「ヒヨリミテラス」では、地元勝本で水揚げされたイカをバンズにはさんだバーガーが人気です。テイクアウトをして「辰の島遊覧」を楽しみながらの食事もできますよ。
港がある勝本地区ではイカ漁が盛んなのですが、かつては風が強い日などは「黄色い旗」を立てて漁師たちがそこに集まり、船を出すかどうかを相談していたそうです。この黄色い旗に集まることを勝本では「日和見(ヒヨリミ)」と呼んでいて、この風習が「ヒヨリミテラス」の由来となっています。
携帯電話が普及したことでなくなってしまった風習ですが、カフェを通じて後世に残していけたら良いですね。
辰の島遊覧クルージング
出港の準備が整ったら、クルーズ船で「辰の島遊覧」に出発です。出発して始めに見えてくるのは、辰ノ島の手前にある若宮島です。海岸沿いには若宮神社の鳥居が見えます。
横から眺めると、まるでオオカミのような形をした奇岩「オオカミ岩」の先には、辰の島クルージングで1番の人気スポット「海の宮殿」があります。
この場所の付近では、海の中にギリシャ神殿の柱があるように見え、岸壁に近づくにつれて海の色が徐々にエメラルドグリーンに変わっていきます。この美しい絶景は、ぜひ1度は実際に見てほしい景色ですよ。
辰ノ島と若宮島の間の海峡を抜けると、日本海の外海となり、風の影響によっては波も一気に高くなります。高くそびえる岩に穴のあいた「マンモス岩」のダイナミックさは、日本海の荒波の激しさを物語っていますね。
辰の島遊覧で最後の絶景ポイントは、辰ノ島の裏側の断崖絶壁と波に浸食されてできた洞窟です。洞窟へは船では入口付近までしか行くことができませんが、最初のエメラルドグリーンのスポットとは異なる真っ青な海を見ることができます。
遊覧クルージングでは辰ノ島の周りを1周するのですが、場所によって様々な海の様子を見られるのが辰の島遊覧の魅力です。壱岐島を訪れた際には、ぜひ体験してみてくださいね。
辰ノ島に上陸
辰ノ島海水浴場
辰ノ島に上陸すると、白い砂浜が広がる海水浴場があります。7月~8月には海水浴やシュノーケルを楽しむ海水浴客で賑わっています。上陸した人だけに泳ぐことが許された無人島の絶景ビーチを味わってみてはいかがでしょうか。
ビーチにはトイレはありますが、自動販売機はありません。勝本港付近に自動販売機やコンビニなどがあるので、出発する前に購入しておくと良いですよ。
朝に上陸するとビーチにはたくさんの鹿の足跡があり、木陰ではかわいい狸がいました。野生なので警戒心が強く近づくことはできませんが、運が良ければかわいい狸や鹿の写真を撮ることができるかもしれませんね。
辰ノ島の最高峰までトレッキング
シーズンオフで海水浴ができなくても、辰ノ島に上陸すれば十分に楽しむことができます。辰ノ島海水浴場から山を登ると「辰ノ島の鬼の足跡」の絶景が現れます。「鬼の足跡」は壱岐島本島にもあるのですが、辰ノ島の足跡は右足で、壱岐島本島の足跡は左足とされています。
「辰ノ島の鬼の足跡」の先を右に進むと、辰ノ島の最高峰地点から日本海の絶景を一望できます。
干潮の時だけ渡ることができる伝説の池
辰ノ島には、かつて壱岐国の支配者だったカザハヤ王の宝を沈めたという伝説がある「剣の池」があります。海水が満ちている「剣の池」ですが、干潮の時だけ歩くことができます。
「剣の池」のすぐそばには「正一位稲荷大明神」と書かれた小さな鳥居と祠があります。壱岐市には小さな祠まで合わせると1,000を超える神社があると言われていて、“壱岐のモンサンミッシェル”で有名な「小島神社」も干潮時にしか渡ることができないのですが、こちらの神社は無人島上陸かつ干潮という条件がマッチしないと訪れることができないため、まさに隠れパワースポットと言えるかもしれませんね。
池の周りはゴツゴツとした岩が重なり、ちょっとしたクライミングのようで、岩を登ると突き出た岩に波が当たる荒々しい日本海の景色が広がります。とても神秘的で非日常な場所なので、カップルで行くにもおすすめですよ。
最後に
いかがでしたか?今回は「辰の島遊覧」と「辰ノ島上陸」のそれぞれの魅力をご紹介しました。辰の島遊覧は約40分、上陸をするなら3時間あれば一通り巡ることができると思います。また、剣の池を目指すのであれば事前に潮見表で干潮の時間を確認しておくと良いでしょう。
辰の島遊覧は1,500円~と体験しやすい値段なので、絶対に行く価値ありですよ。