伊平屋島最北端の「田名岬」緑が茂る天然記念物クバ山の麓の隠れビーチ

沖縄県最北端の有人島「伊平屋島（いへやじま）」の中でも最北端に位置する「田名岬（だなみさき）」には、県の天然記念物に指定されている久葉山（クバ山）があり、その麓には小さなビーチもあります。風向きによっては波が荒々しく打ち付ける様子は迫力満点で、白い砂浜と透き通る海の印象が強い伊平屋島のその他のビーチとは異なる雰囲気を楽しめます。今回は潮下浜（すーがはま）へ行くのなら訪れないのはもったいない伊平屋島の穴場スポット「田名岬」についてご紹介します。

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撮影：りとふる編集部

伊平屋島について

沖縄本島北部に浮かぶ、沖縄県最北端の有人島「伊平屋島（いへやじま）」。カラフルな珊瑚礁やきれいな海と真っ白な砂浜が有名で、シュノーケリングをする人やダイバーたちに人気がある自然豊かな離島です。伊平屋島には200m級の山々が6つも連なりきれいな水が豊富で、県内屈指の海の透明度を誇ります。伊平屋島北部に位置する田名集落やその北側の地域にはクマヤ洞窟や地元では「ウッカーグスク」と呼ばれる田名城跡（だなじょうせき）など、美しい自然だけではなく歴史的に価値の高いスポットも複数ありますよ。

ダイナミックな田名岬と久葉山

久葉山とは

縦長の形をした伊平屋島の北部に位置する田名岬には、沖縄で“クバ”と呼ばれるヤシ科の常緑樹 ビロウの木が海岸近くから山頂にかけて覆いつくすように群生している「久葉山（クバ山）」があります。沖縄では、クバは神が訪れる木とされているほか、編んで生活の中で使われるなど、昔から大切にされていて馴染みのある植物だそうです。こちらの久葉山は沖縄県の天然記念物に指定されています。

久葉山の麓の田名岬の沿岸では、コバルトブルーの濃い海と青々しい久葉山のコントラストが美しい景色を楽しめます。正面には海、振り返ると久葉山という伊平屋島ならではの贅沢な光景です。

田名岬の海

「田名岬」は地図では名前を見るものの、観光情報が少なく訪れない方も多いのではないでしょうか。しかし、せっかく伊平屋島北部まで来たのなら訪れないのはもったいない、潮下浜（すーがはま）と合わせて訪れたい穴場スポット「田名岬（だなみさき）」についてご紹介します。

伊平屋島最北端の田名岬の沿岸部には海に降りられる小さな浜辺のようなスペースがありますが、風向きによっては波も荒く、海水浴などを楽しむようなビーチではありません。しかし、地層を見て分かるような荒々しい岩や大きな岩、色の違うゴツゴツとした岩などが様々でとても迫力がありました。

岩の間にできた潮だまりはエメラルドグリーンに輝き、海の美しさを引き立てています。また、しぶきを上げるほど激しく波が打ち付けていましたが、かき混ぜられてミルキーブルーになった海は荒々しい岩との対比でとてもきれいに見えました。

田名岬のすぐ手前には珊瑚礁でできたリーフの内側にある穏やかで遠浅の「潮下浜（すーがはま）」があり、そこから歩いて田名岬の海を眺めることができるので、合わせて訪れるのがおすすめです。

潮下浜と田名岬から見る海は、すぐ隣りに位置しながらも正反対なほど雰囲気が異なるので、自然の不思議さも感じてしまいました。

田名岬への行き方

田名岬の海岸沿いの海を見るには、駐車場もある「潮下浜」から歩いて行くのがおすすめです。潮下浜から北側に進み、縄を使って岩場を上がり裏側に進んで行くと久葉山の麓「田名岬」に辿り着きます。隣りの潮下浜も含め、周辺にはトイレや自動販売機などはないので、事前に田名集落などで準備をしてから行くと良いでしょう。

潮下浜の行き方

伊平屋島の北部、久葉山からヤヘー岩に向かう途中に海へ降りる道や数台分の駐車場が整備されています。駐車場から徒歩で降りて行くと「潮下浜」です。

伊平屋島の行き方

伊平屋島は、沖縄本島北部の今帰仁村にある運天港からフェリーで約1時間20分の船旅で渡ることができます。那覇から運天港までは、バスまたはレンタカーで行き、民間の駐車場に停めるのが一般的です。

伊平屋島の詳しい行き方については、こちらの「伊平屋島・野甫島への行き方」をご覧ください。

最後に

伊平屋島の穴場スポット「田名岬」についてご紹介しました。白い砂浜とシュノーケリングにもぴったりの穏やかな海や珊瑚礁の印象が強い伊平屋島の海ですが、こんなにダイナミックで岩場の迫力も楽しめる場所もあるので、伊平屋島を1周して観光する際はぜひ訪れてみてくださいね。