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島根

【赤壁】知夫里島の大地の歴史が分かる隠岐諸島随一の絶景スポット

2023.02.09

【赤壁】知夫里島の大地の歴史が分かる隠岐諸島随一の絶景スポット

ユネスコ世界ジオパークに認定されている島根県隠岐諸島の中で本土から1番近い有人島「知夫里島(ちぶりじま)」。4つの有人島の中で面積も1番小さな島なので、観光スポットを回りやすいのが特徴の1つです。隠岐諸島の景勝地として有名な「赤壁(せきへき・あかかべ)」は、見応えのある雄大な断崖絶壁だけではなく、隠岐諸島の成り立ちを知ることができるジオサイトです。今回は、知夫里島の「赤壁」の見どころや行き方についてご紹介します。ドライブでの注意点やお得情報、もう1つの人気スポットである赤ハゲ山展望台と赤壁の巡り方など、知夫里島を訪れる前にぜひチェックしてみてくださいね。

#島根県 離島 #隠岐 観光 #知夫里島 観光 #観光スポット
撮影:りとふる編集部



知夫里島について

知夫里島_赤ハゲ山展望台⑧_230127

島根半島の北、日本海に浮かぶ火山活動によってできた隠岐諸島(おきしょとう)。島前(どうぜん)と呼ばれる知夫里島(ちぶりじま)・西ノ島・中ノ島と、島後(どうご)と呼ばれる4つの有人島とその他約180もの島々で構成されています。隠岐諸島最南端の有人島である「知夫里島」は隠岐諸島の有人島の中で1番本土に近く、1番小さな島でもあります。隠岐諸島の各島々の観光協会では電動自転車E-BIKEを貸し出していて、コンパクトな知夫里島では自転車だけで回ることもできます。

変化し続ける絶景「赤壁」

知夫里島_赤壁④_230203

知夫里島の絶景スポットの代名詞とも言えるのが、火山の噴火によって造り出された「赤壁(せきへき)」です。その名の通り、断面が赤く見える断崖絶壁です。

知夫里島_赤壁歩道_230203

駐車場に車を停めて赤壁を見ることができる広場まで歩道を上がっていきます。両脇には高い木々が茂っているので本当に海辺に向かっているのか不思議に思えてきますが、しばらくそのまま進んで行くと視界が開けて目の前に「赤壁」が現れます。

知夫里島_赤壁⑥_230203

島の西側一帯を約1kmにわたって削り取られた断崖絶壁は、約600万年前に噴火した火山の火口が長い年月をかけて侵食して造り出された光景で、こちらから見えるのはその一部分です。赤茶色の断崖と広がる水平線は圧巻です。他では見ることができない自然の力を目の当たりにしました。

知夫里島_赤壁⑦_230203

赤壁は約50m、高い場所では約200mもの高さがあり、何度も起きた火山の噴火が地層となって重なっています。火山の噴火や冬の季節風などの日本海側の強い海の波風の影響で、様々な自然現象が影響し合ってこの光景を造り出しています。

知夫里島_赤壁②_230203

よく見ると、断面のすべてが赤いのではなく様々な地層が重なり、さらに縦に1か所白い部分があることが分かります。赤壁には火山が噴火した際に勢いよく溶岩が飛び出してしぶきが酸化したことで赤茶色に見える部分と、溶岩が飛び散らずに流れ落ちた黒い部分があります。また、白い部分の下には火山口があり、後から噴火してマグマを噴き上げて白い岩となりました。
これらの地層から、この断崖や知夫里島がどういった成り立ちでできたのかを読み取ることができるそうです。赤壁は「竜宮乙姫の赤帯」とも称され、真っすぐと上に延びる白い岩は「龍ののぼり」とも呼ばれています。
このように赤く見えることから、ある地元の方々には古くから“あかかべ”や“あかだき”と呼ばれてきましたが、1935年に国の名勝天然記念物に指定する際に中国の“赤壁(せきへき)の戦い”にちなんで「隠岐知夫赤壁(せきへき)」と名付けられました。

知夫里島_赤壁⑧_230203

特に夕日が赤壁を照らす頃はより一層断崖が赤く輝きその姿はまさに絶景だそうですよ。

知夫里島_赤壁③_230203

また、目の前の大海原と赤壁が印象的ですが、少し横を見ると緑の丘陵が広がります。駐車場から続く歩道の両脇は放牧場と聞いて納得の景色でした。

知夫里島_赤壁⑤_230203

赤壁の展望スポットから真下の海を見下ろすと、透き通る紺碧のブルーのグラデーションが美しい海も眺められます。しかし、安全柵などは設置されていないため、撮影に夢中になって足を踏み外したり、ケガをしたりすることがないよう、これからも雄大な景色を楽しめるように安全第一で楽しんでくださいね。

知夫里島_赤壁歩道②_230203

駐車場からは歩いて約5分で着きましたが、意外と傾斜があって体感としてはもっと歩いたように感じるほどだったので、歩きやすい格好で行くのがおすすめです。売店はもちろん自動販売機もないので、水分補給ができるものは持参してください。ちなみに、正面に見えるのは知夫里島にある「一宮神社」の神様で天佐志比古命(あまさしひこみこと)が最初に降り立ったと伝えられている無人島「神島(かんじま)」です。

遊覧船で見る赤壁

知夫里島_赤壁_190331

画像提供:PIXTA

展望スペースから見る赤壁は断崖絶壁を高い場所から見渡しますが、赤壁遊覧船に乗ると海の上から最高約200mもの高さがある岸壁の大きさをより一層体感することができます。船から見ると印象がまた異なるそうですよ。知夫里島を訪れる方はぜひ検討してみてください。夕日の時間に訪れるサンセットクルーズが有名ですが、夕日に限らず日中も運航可能なので、青空と青い海を楽しみながらの遊覧船もおすすめです。赤壁遊覧船は事前予約が必要なので、利用が決まった方は早めに予約をしましょう。

赤壁遊覧船(お問い合わせ:知夫里島観光協会)

集合場所:島根県隠岐郡知夫村1730-6(来居港フェリーターミナル)

08514-8-2272

料金:ガイド付き6名まで12,000円、ガイド無し6名まで9,000円
※7名以上の場合1名様につき追加料金1,500円
※現地現金払い
※定員12名

予約先:chibu-yoyaku@circus.ocn.ne.jp

 



赤壁への行き方とおすすめ情報

船が着く知夫里島の玄関口「来居港(くりいこう)」から赤壁の駐車場まで車で直接行くと約30分です。また、駐車場から展望スペースまでは約5分です。ただし、もし赤壁と赤ハゲ山展望台をどちらも訪れたい場合は、始めに赤ハゲ山展望台へ行き、その後で赤壁へ行く一方通行が推奨されています。それは、どちらも細いくねくね道を通り、すれ違うのが難しい場所が多いからです。実際に、逆走してカーブでタイヤが側溝に落ちてしまった観光客の車と遭遇しました。

知夫里島_赤ハゲ山③_230127

島内でレンタカーを借りる場合は、注意事項や観光ルートのポイントなどの詳細を現地で尋ねてみてください。自家用車を島内に運び入れて観光をする方は、そういったことを伝えられず脱輪する方も多いそうなので、もし自家用車で島に渡った場合は、まず観光案内所に立ち寄ると通りやすいコースなどを教えてもらうことができます。

来居港~赤壁…車で約30分、その後徒歩約5分
来居港~赤ハゲ山展望台…車で約30分
赤ハゲ山展望台~赤壁…車で約10分

赤壁

島根県隠岐郡知夫村

駐車場4台分あり(無料)

公式ホームページ(島根県観光連盟)

 

フェリーや内航船が泊まる来居港フェリーターミナルの2階には、港と海を見渡せる休憩所があります。ジオパーク拠点施設として赤壁のジオラマや知夫里島の見どころなどの展示スペースも併設されているので、船の待ち時間に休憩がてら2階にも上がってみてくださいね。

ジオパーク知夫村拠点施設

島根県隠岐郡知夫村来居1730-6 来居港フェリーターミナル2階

08514-8-2272(知夫里島観光協会)

8:30~17:15

料金:無料
Wi-Fiあり

 

赤壁へ行く前に知りたい注意点

海岸沿いの断崖絶壁から景色を眺めるため、風が強いこともしばしばあります。帽子やメガネなど風に飛ばされやすいものは注意して手に持つなどの対策をしてください。また、近くに売店や自動販売機などはないので、飲み物は事前に港など町で購入してから向かいましょう。赤壁には安全柵などがないため、小さな子どもはもちろん、写真撮影に夢中になって無茶をすることがないよう、くれぐれも安全に気を付けて訪れてくださいね。

知夫里島唯一のレンタカー

知夫里島_知夫里島観光協会_230127

知夫里島にはレンタカーショップが1件のみです。貸し出し台数も4台とかなり少ないので、旅程が決まったら早めに予約をするのがおすすめです。当日は来居港の待合所に併設した知夫里島観光協会で受付をしてください。

レンタカー:合同会社島守ちぶり

島根県隠岐郡知夫村1730-6(受付:知夫里島観光協会)

予約専用:090-5210-5026/その他お問い合わせ:08514-8-2359

8:30~17:00(時間内での貸出・返却です)

レンタカーについての詳細はこちら

 

レンタサイクルで知夫里島を巡る

隠岐諸島の4つの有人島では、E-BIKEと呼ばれる電動アシスト自転車の貸し出しをしていて、知夫里島では来居港の待合所に併設した知夫里島観光協会で貸し出しをしています。また、借りた自転車は島をまたいで利用することもできます。利用には事前予約が必要で、台数に限りがあるので早めに予約をするのがおすすめです。
予約時は名前、住所、電話番号、利用に関する情報(利用日、開始時間、返却時間、台数、利用する島)を記入の上、メールを送信してください。

E-BIKE(知夫里島観光協会)

島根県隠岐郡知夫村1730-6

08514-8-22726

8:30~17:00(時間内での貸出・返却です)

利用料金:基本料金(3時間まで)2,400円、超過料金(1時間毎)800円
※別途、傷害・賠償責任保険に加入していただきます。(200円/日)

予約メールアドレス:chibu-yoyaku@circus.ocn.ne.jp

知夫里島観光協会HP/E-BIKEについての詳細はこちら

 

島前3島をお得に周遊!

知夫里島_来居港_230203

島前と呼ばれる知夫村「知夫里島」、西ノ島町「西ノ島」、海士町「中ノ島」では、3島を繋ぐ内航船が乗り放題になる「島前3島周遊パス」を販売しています。周遊パスを購入すると、乗船手続きが不要で、乗船時にパスを係員の方に提示するだけなのでスムーズに乗ることが可能です。アイランドホッピングを楽しみたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。ちなみに、小人券はありませんが、各区間100円です。

料金:1dayパス600円、2dayパス1,000円(通常料金:全区間大人300円、小人100円)
販売窓口:各島観光協会(来居港/知夫里島観光協会、別府港/西ノ島町観光協会、菱浦港/海士町観光協会)
※乗船料は船内で直接支払いすることも可能ですが、「島前3島周遊パス」は観光協会のみでの販売のため船内で購入することはできません。

最後に

知夫里島にある隠岐諸島有数の絶景スポット「赤壁」についてご紹介しました。ダイナミックな断崖絶壁と海など手付かずの自然を見ることができる知夫里島に行ったら必ず訪れたいスポットです。くれぐれも安全に気を付けながら雄大な自然を五感で楽しんでくださいね。

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