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北海道

北海道の最西端「奥尻島」にある、温泉ソムリエおすすめの秘湯温泉とは?

2020.10.14

北海道の最西端「奥尻島」にある、温泉ソムリエおすすめの秘湯温泉とは?

手つかずの自然が残る北海道の離島「奥尻島(おくしりとう)」。津波から復興した島としても知られ、今ではさまざまなレジャーやグルメを楽しむことができる魅力的な離島です。中でも神威脇(かむいわき)地区には、北海道最西端の秘湯温泉があります。今回は、神威脇温泉周辺の魅力や楽しみ方について、奥尻島に移住をした温泉ソムリエの小島さんにお話を伺いました。

奥尻島_移住者インタビュー_201012

取材協力・プロフィール

小島 有貴さん
今年の4月から奥尻島に移住し、神威脇温泉の温泉ソムリエとして温泉のPR活動をしている。
Instagram

#離島移住者インタビュー #離島移住 #島暮らし
写真提供:小島 有貴さん

奥尻島はどんな島?

奥尻島_移住者インタビュー_201012

周囲約84kmのコンパクトな奥尻島は、アワビやウニなどの海産物から行者ニンニク(キトピロ)などの山菜も採れ、食材が豊かな離島です。狸や昆虫もたくさん生息していて、手つかずの自然が残っているのも魅力のひとつです。
また、「奥尻ブルー」と呼ばれる海もとてもきれいで、その透明度は約25mとも言われています。
北海道の離島では、礼文島や利尻島に比べると観光客への認知は低いと思いますが、本当は教えたくないくらいの魅力的な島なんです。

奥尻島で季節ごとの楽しみ方とは?

奥尻島_移住者インタビュー_201012

春には釣りや山菜採りがメインだと思います。奥尻の春は、おもしろいほど魚がよく釣れます。行者ニンニクは臭みがないのが特徴で、天ぷらやBBQなどでもおいしく楽しめます。
夏はSUPやカヤックなどのマリンアクティビティを奥尻ブルーの海で思う存分に楽しむことができますよ。

奥尻島_移住者インタビュー_201012

秋には葡萄などの果物を楽しめますよ。また、ファットバイクという太いタイヤの自転車で、島内を自由に海風を感じながら走るのも気持ちがよくて楽しいと思います。
冬になると、奥尻島は日本海側に位置するので波が高く、船が欠航になることも多くなりますが、オジロワシなどのバードウォッチングが人気の季節です。

神威脇地区とはどんなところ?

奥尻島はフェリーターミナルや空港付近に町がいくつかあるのですが、神威脇(かむいわき)地区は、奥尻島の中でも“陸の孤島”と呼ばれるくらい、昔は行きにくい集落のようでした。神威脇はアイヌ語で「神様が住む場所」という意味を持っています。そんな神聖な場所では、島の絶景などの自然の恵を感じることができる地区なんですよ。

神威脇地区のおすすめスポットは?

ゲストハウス imacoco

奥尻島_移住者インタビュー_201012

SUPやカヤックなどのマリンアクティビティ、テントサウナ、ブナ林ツアーなどを楽しむことができる交流型のゲストハウスです。
公式ホームページはこちら

奥尻ワイナリー

奥尻島_移住者インタビュー_201012

海の潮風が運んできたミネラルを豊富に含む奥尻ワインを味わえます。
公式ホームページはこちら

神威脇温泉

奥尻島_移住者インタビュー_201012

町営の保養所で、北海道最西端の秘湯です。外観は古いのですが、1993年(平成5年)に起きた北海道南西沖地震の津波にも耐えた歴史的建造物です。そんなストーリーも知ってから、ぜひ立ち寄っていただきたい温泉ですね。
神威脇温泉は年中入浴が可能なのですが、冬は波の影響もあり、島民でさえ行くのが難しいこともあります。そこで、冬に向けて検討しているのが、ゲストハウス imacocoでの宿泊と温泉をセットにして、自然や交流も合わせてリフレッシュする形が実現できないかと考えています。また、神威脇温泉の周辺には少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)があり、温泉やお酒造りの神様と呼ばれる少彦名命が祀られています。せっかくなので、温泉の入浴と合わせて参拝してみるのも良いと思いますよ。

温泉ソムリエとして神威脇温泉の魅力は?

そうですね、まず泉質が塩化物泉という海の近くによくある泉質です。保温保湿効果が高く、入浴後も長時間ポカポカするのが特徴なんです。他にも腐植質という植物のエキスが含まれているのも特徴のひとつです。
このような温泉を北海道内ではモール温泉と呼んでいて、北海道遺産にも認定されている泉質です。神威脇温泉は昨年、モール温泉だということが分かったんです。また、熱交換システムという方法で源泉かけ流しにしています。(ただし源泉温度が高いため、気温の高い時期に加水する場合があります。)
ちなみに北海道の離島にある温泉では、これほど古い温泉は珍しいと思います。そんな古びた外観も魅力のひとつだと思っています。

りとふる読者へ一言

奥尻島には絶景があり過ぎて、正直あまり知られたくない、とっておきたい場所のひとつです。しかし、そういった離島だからこそ、たくさんの方に知ってもらい、私も受けたこの感動体験をぜひ共有できればいいなと思いますね。季節ごとにさまざまな魅力があるので、ぜひ奥尻島へ遊びに来てくださいね。

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