長崎
壱岐島から渡良三島へ島巡り!国境離島のさらに離島へ
福岡からも近く、わずか1時間程度と気軽に行ける壱岐島(いきのしま)。実は壱岐島からしか行くことができない島があるのをご存知でしょうか?離島からさらに離島へ、今回は壱岐島の南西に浮かぶ「渡良三島(わたらみしま)」についてご紹介します。
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文章・画像提供:eisland89mtさん
Contents
渡良三島について
壱岐島の隣に浮かぶ小さな島々
大島・長島・原島(はるしま)の3島から構成される渡良三島(わたらみしま)は、壱岐島の南西に位置する小さな3島です。大島と長島は架橋されているので、歩いて行き来することもできます。
島の規模はとても小さく、人口は3島合わせても260人ほど。素朴でのんびりとした島の時間が流れています。観光地化はされていませんが、小さな島ならではの雰囲気を味わうにはぴったりの島々です。
ちなみに、この3島は2次離島と呼ばれ、離島である壱岐島を経由してのみ行くことができます。本土から直接渡ることができる離島を1次離島、離島を経由してのみ渡ることができる離島を2次離島と呼びますが、400以上ある日本の離島の中でも、2次離島はわずか40島弱ほどしかありません。
渡良三島へのアクセス
壱岐島の郷ノ浦(ごうのうら)と渡良浦(わたらうら)から、1日に4便のフェリーが出航しています。3島から出航するフェリーが始発便になるため、観光の場合に壱岐島へ戻る便は実質3便です。壱岐島から渡る島によって異なりますが、およそ25分〜50分の所要時間です。
本土からその日のうちに3島を巡る場合は、博多港から出港する超高速船の始発便に乗ると、郷ノ浦港で乗り換えができます。その他の場合は壱岐島で1泊した翌日に渡る方が、無理のないスケジュールで行くことができるでしょう。
渡良三島に訪れる前に
渡良三島のいずれにも飲食店や宿泊施設がないので、基本的には日帰りで昼食や軽食は持参する必要があります。島内には商店がありますが品数や種類に限りがあるので、不安な方はあらかじめ壱岐島や本土で購入しておきましょう。
フェリーには車両を載せることも可能です。ただし、小さなフェリーで載せられる車両の数も限られているため注意が必要です。島内移動は徒歩もしくは自転車をおすすめします。
島自体は小さいので歩いて回ることができます。もしくは壱岐島で自転車をレンタルしてフェリーに載せて渡ることも可能です。島内は走行する車両が少ないものの、道も狭く見通しが悪い場所も多いため安全運転で楽しみましょう。
大島
3島の中でも1番大きな大島。かつては対馬や朝鮮半島へ渡る船の風待ち港としても栄えた島です。隣の長島とは橋で繋がっているため歩いて渡ることができます。標高が1番高い場所でも31mとそこまで高くはありませんが、島自体が台地状の地形をしているので港からどこへ行くにも坂道を登る必要があります。また3島で唯一、小学校がある島です。
砲台跡
大島の西側に位置する砲台跡。かつて対馬海峡の防衛のために、昭和初期に構築された砲台です。来島時は草の生い茂りがすごく、砲台跡の内部までは見ることができませんでしたが、見晴らしの良い場所からは、壱岐島の西岸を見渡すことができます。
大島港より徒歩約16分。地図には記載されていますが、道沿いから外れた場所にあります。未舗装の道もあるので、気をつけてくださいね。
大島海水浴場
白い砂浜と青い海がとても美しい大島海水浴場。来島時は春でしたが、春の海でもこの青さ。夏にはもっときれいな景色が待っていることでしょう!整備されているビーチながら、雰囲気はプライベートビーチそのもので、海に入らずとも砂浜でのんびり太陽と潮風を浴びながら波音を聴くだけで十分に癒されます。
トイレやシャワー(冷水のみ)も完備され、夏には監視員も常駐するので家族で訪れる場合も安心です。近くに自動販売機はないので、飲み物の用意はお忘れなく。
長島
大島と珊瑚大橋で繋がっている長島。面積は大島の半分ほどで、漁業が盛んな島ですが耕作地も多く、壱岐牛の放牧も行われています。かつては隣の原島とともに平戸藩の流刑地とされていました。
長嶋神社
長島港で船を降りると、目の前にあるのが長嶋神社。島内唯一の神社仏閣であり、とてもきれいに整備されています。祭神は湍津姫命(たぎつひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)が祀られています。
珊瑚大橋
長島と大島を結ぶ珊瑚大橋は、平成11年に建設された長さ294mの橋です。渡良三島随一の絶景スポットで、橋の上から眺める海の景色が最高です。
橋の上からは、エメラルドグリーンの海を眺めることができます。先ほどご紹介した大島海水浴場の海は水色に近い色でしたが、少し場所が変わっただけでこんなに海の色が変わるのが不思議です。
珊瑚大橋という名前の通り、渡良三島や壱岐島には珊瑚礁が存在し、世界北限の珊瑚礁として確認されています。珊瑚と聞くと南の島々をイメージしてしまいますが、日本海でも見られる貴重な場所です。
原島
3島の中で1番小さな原島(はるしま)は、壱岐島か出航する船で最初に入港する島です。かつては春島と呼ばれていたことから、漢字は変わっても「はるしま」と呼びます。北部の港周辺にはなく、島の中央から南部にかけて集落があり、北部から南部まで歩いても約15分。島歩きをするにはぴったりの島です。
壮大なスケールの港
原島港はとても小さな島とは思えないほど、とても頑丈な設計が施されています。中でも防風壁の高さは圧巻。近くで見るとその大きさに圧倒されると同時に、厳しい北風から港を守る重要な役割であると感じさせられます。
原島神社
島の南側に位置する原島神社。海に向かって立つ鳥居が特徴的で、長島の長嶋神社と同じ祭神が祀られています。原島神社の隣には天満神社があり、恵比寿様もあります。
原島神社の鳥居から海に向かうと小さな入江があります。穏やかできれいな海を見ながら、のんびりと休憩するのもおすすめです。港までは15分程度かかるので、船に乗り遅れないよう時間のチェックだけはしておきましょう。
島巡りの後に食べたいランチ
渡良三島には飲食店がないので基本的には持参することをおすすめしますが、始発便で行き、3便で帰って来た場合は壱岐島の郷ノ浦でランチをすることも可能です。しかし、郷ノ浦には14時過ぎに到着するので、ランチ時間を過ぎても開いているお店があるかどうかは事前にチェックしておきましょう
The neighborhood coffee&burger
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郷ノ浦港から徒歩約17分の場所にある、本格的なハンバーガーが食べられるお店です。島を歩いて疲れた身体に染みる肉汁たっぷりのパティが食欲をそそります。
ベジタリアンに対応したメニューもあり、カフェなのでドリンクメニューも豊富。アルコールもあるので、ビールと組み合わせたランチも最高です。
The neighborhood coffee&burger
長崎県壱岐市郷ノ浦町本村触528 IKI ISLAND HUB 1階
10:00〜18:00(定休日:月曜日)
お食事処 みうらや
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郷ノ浦港から徒歩約7分の場所にある、壱岐で採れたウニや壱岐牛のステーキが食べられるお店です。壱岐島のウニは4月中旬から10月中旬ごろがシーズンで、濃厚な甘味が特徴。
その他にも、壱岐島で水揚げされた海鮮や郷土料理をはじめ、壱岐焼酎も飲むことができます。
最後に
いかがでしたでしょうか。壱岐島とはまたひと味違った離島の雰囲気を味わえる渡良三島。初めて壱岐島に行く時は壱岐島がメインになってしまいますが、2回目、3回目の壱岐旅行や、ある程度の日数で壱岐島に滞在する時に訪れるのも良いかもしれません。離島のさらに離島へ、ぜひ渡良三島を訪れてみてくださいね!