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島根

隠岐の島町で有数の景勝地!2つの壇鏡の滝と岩壁に囲まれる壇鏡神社

2023.04.27

隠岐の島町で有数の景勝地!2つの壇鏡の滝と岩壁に囲まれる壇鏡神社

隠岐諸島で最大の島後と呼ばれる隠岐の島町。狭い山道を進んで行くと現れる独特の存在感を放つ鳥居をくぐり、川沿いの道をしばらく歩いて階段を上るとひっそりと佇む「壇鏡神社(だんぎょうじんじゃ)」があります。その両脇にそびえ立つ大きな岩壁から流れ落ちる2つの「壇鏡の滝」は左右に分かれて流れ落ち、それぞれ雄滝と雌滝と呼ばれる2本の滝は島後有数の景勝地です。今回は「壇鏡神社」と裏見の滝としても知られる「壇鏡の滝」の見どころや行き方、訪れる際の注意事項などをご紹介します。ぜひ事前にこの記事を確認して、旅行の参考にしてくださいね。

#島根県 離島 #隠岐の島町 #隠岐 観光スポット #島後 観光スポット
撮影:りとふる編集部



神秘さが溢れる壇鏡神社と壇鏡の滝

島後_玉若酢神社・拝殿_230413

島根県隠岐諸島にある4つの有人島のうち、最も大きく島後(どうご)と呼ばれている隠岐の島町には、現在も70近くの神社が残り、神社巡りをするために訪れる方もいる離島です。隠岐造という建築様式や隠岐独自の神々を崇拝するなど、隠岐諸島ならではの文化が残されています。また、国境離島という立地のため様々な外敵から島を守ろうと神々の力を信じた逸話など、史実とともにロマンを感じるスポットが多いのも隠岐諸島の神社の魅力の1つです。

島後_壇鏡神社・壇鏡の滝④_230420

島の大部分を森林が占めている島後のうち、横尾山に流れる那久川の上流にある壇鏡(だんぎょう)の滝は、高さ約50mの雄滝と約40mの雌滝の2つの滝を見ることができる景勝地です。

島後_壇鏡神社・壇鏡の滝②_230420

壇鏡の滝は『日本の滝百選』や『日本名水百選』にも選ばれ、境内では飲料用として水をいただくこともでき、鳥居の脇には石碑も建てられています。

島後_壇鏡神社・夫婦杉_230420

鳥居の手前に立つ2本の夫婦杉には壇鏡神社と地元の方々、そして出雲大社が関わるエピソードがあり、看板にはその内容についての掲示もされています。ぜひ実際に訪れてその想いを感じてみてください。また、このすぐ脇に大きな御神木もあります。

島後_壇鏡神社・壇鏡の滝③_230420

鳥居をくぐり、壇鏡神社までは川沿いの道を約10分弱歩いて進みます。訪れた日は水量が多くありませんでしたが、この渓流には隠岐固有のオキサンショウウオが生息するほどきれいな水が流れています。砂利道を歩く足音以外は水の流れる音や風の音、時折聴こえる鳥のさえずりなど自然の音に包まれ、山の中ならではのマイナスイオン溢れる雰囲気を満喫できます。

島後_壇鏡の滝・雌滝_230420

左側の手水舎のさらに奥に見えるのが雌滝です。少し距離がありますが、岩肌を穏やかに流れ落ちていく様子を見ることができました。その昔、松尾山光山寺の僧侶が夢でお告げを受け、さまよい歩いていると目の前に現れた大きな滝が「壇鏡の滝」、またさらにその先にある滝で神鏡を見つけたため、滝の側に神社を建て神鏡を祀ったのが「壇鏡神社」だと言われています。

島後_壇鏡神社・鳥居と随神門_230420

平安時代頃に建てられたのではないかと言われている壇鏡神社ですが、はっきりとした創建の年は分かっていません。主祭神の瀬織津比咩命姫(せおりつひめのみこと)は古事記などの書物には登場しない謎の人物であることなど、多くの含みを持った神社であることも壇鏡神社が興味を惹きつけるポイントです。

島後_壇鏡神社・随神門_230420

鳥居をくぐって石段でできた階段を上ります。木々の間に随神門が囲まれていて、階段を下から見上げるだけでも独特な雰囲気が漂っています。訪れた日は数日間晴れの日が続いた後だったため石段も歩きやすい状態でしたが、雨上がりなどは滑りやすくなることもあり、傾斜がある階段なので気をつけて上ってくださいね。

島後_壇鏡神社・拝殿と本殿_230420

随神門をくぐると一気に神社と滝が目に入ります。拝殿と本殿の右側に水しぶきを上げながら流れているのが雄滝です。数日間の雨量によって滝の勢いが変わるので、その時々で新たな表情を楽しむことができます。

島後_壇鏡神社・拝殿_230420

拝殿や本殿は背後にそびえ立つ大きな岩壁に囲まれるようにひっそりと佇む姿が印象的です。また、神社の脇から見上げると雄滝の滝壺の上部は木々がないのできれいに晴れた空が見えました。周りが木々で遮られている分、滝壺へ降り注ぐ光がとても眩しく、より一層神秘的な空間を造り出します。

島後_壇鏡神社・壇鏡の滝_230420

神社の脇から細い道を進んで行くと、雄滝の裏側まで歩いて行くことができたため、壇鏡の滝は裏見の滝とも呼ばれています。ただし、2023年3月現在は落石の恐れがあるため、滝の裏側には行けなくなっています。壇鏡神社の側には多くの狛犬が並んでいるのも印象的です。

島後_小野篁行在所跡_230421

かつて隠岐に島流しされた小野篁(おののたかむら)は、京に戻るために壇鏡の滝で滝行をして身を清め祈願したと言われ、壇鏡神社の近くには行在所跡の看板が立てられています。また、今でも島内で行われる闘牛大会や隠岐古典相撲大会に出場する際の関係者は、壇鏡の滝の水でまず身を清めてから大会に臨む文化が今も続き、長寿の水、火難防止の水としても知られています。

島後_牛突き_210427

画像提供:PIXTA

隠岐に配流となった後鳥羽上皇をもてなし慰めるために、島の人々が始めたのが起源とされる隠岐の伝統文化である「牛突き」は日本最古約800年の歴史があると言われています。壇鏡神社の奉納行事である「八朔牛突き大会」は毎年9月上旬に行われます。

壇鏡神社

島根県隠岐郡隠岐の島町那久

08512-2-0787(隠岐の島町観光協会)

駐車場あり

 



壇鏡神社と壇鏡の滝への行き方

天使のハシゴが見られる景勝地として知られる那久岬(なぐみさき)などで有名な那久地区の山道を進んで行くと、森の入り口に鳥居が建てられています。その手前が駐車スペースになっているので、後から来る方も停めやすいように配慮しながら駐車をしましょう。入り口のすぐ手前まで車で登ることができますが、駐車場まではすれ違うのが難しいような細い道のりが続くので安全に注意しながら運転をしましょう。不安な方はツアーや観光タクシーの利用もおすすめです。
駐車場から神社や滝まではゆっくり歩いても約10分弱で着きますが、舗装されていない道でぬかるんでいることもあるため、スニーカーなどの歩きやすい靴で行くのがおすすめです。

西郷港~駐車場…車で約45分
駐車場~滝・神社…徒歩約10分

最後に

伝統行事も残る隠岐の島町の「壇鏡神社」と「壇鏡の滝」についてご紹介しました。自然に囲まれ、創建の由来も神秘的な壇鏡神社と壇鏡の滝はパワースポットとしても知られています。道が細くアクセスしにくい一面もあるので、大雨や台風などの影響で通行規制などがされていないか隠岐の島町ホームページなどで事前に調べてから訪れると安心です。

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