長崎
「壱岐島」で夏だ!祭りだ!山笠だ!!壱岐郷ノ浦衹園山笠 in 2019
壱岐郷ノ浦衹園山笠は、1737年(元文2年)から2019年(令和元年)まで282年も続く、伝統ある壱岐島で最大の夏祭りです。毎年7月の第4土曜日・日曜日に開かれ、多くの島民と観光客で盛り上がります。今回は、2019年7月27日(土)の宵祭と7月28日(日)の衹園祭をご紹介します。
宵祭(前夜祭)
宵祭は、「本町大通り」から「ふれ愛通り」や郵便局前の駐車場まで、郷ノ浦のいたるところに出店屋台が出ています。山笠は一番流から四番流まであり、各流がそれぞれの飾り山の山見せを行う場所を盛り上げています。中でも本町大通りでは特設ステージが設けられ、演芸祭を盛り上げています。
本町大通りの特設ステージでは、アーティストや地元の人々が出演し、宵祭(前夜祭)を盛り上げます。今年のオープニングアクトは、ガールズバンドの福刻パラノイア。ライブを“神楽(かぐら)”と呼ぶ彼女らは、昨年12月20日の壱岐大大神楽でも演奏を行っています。壱岐島は「神々の宿る島」とも呼ばれ、海だけではない文化や歴史を感じるこも壱岐島の楽しみ方です。
続いては、主催者挨拶として現壱岐市長の白川総裁(市長)のご挨拶で、宵祭も本格スタートです。今年の宵祭は晴天で、19時50分頃まではほんのりと明るい中スタートし、その後も夜は賑わいを見せました。
《2019年度 特設ステージプログラム》
18:20 福刻パラノイアによるオープニングライブ
19:00 白川総裁(市長)による主催者挨拶
19:05 衹園山笠唄子太鼓
19:15 スケッチ大会表彰式
19:05 商工会女性部による舞踊・フラダンス
19:55 ちびっ子芸能ショー
20:20 西方小天鼓による長崎和太鼓
20:55 吉田副総裁による御礼挨拶
衹園祭
衹園祭の当日は、迫力のある山笠が郷ノ浦の街を練り歩きます。朝早く9時30分頃に、塞神社(さいじんじゃ)前からスタートし、小学生や中学生の山笠に続いて一番流「本町流」、二番流「下山流」、三番流「塞流」、四番流「新道流」の順に「オッセー、オッセ」の掛け声が飛び交います。
郷ノ浦の金毘羅宮前を巡行した後、10:30頃に壱岐郷ノ浦衹園山笠の発祥起源とされる八坂神社を参拝します。たくさんの民家が密集している八坂神社の周りでは、島民の方々が神輿の担ぎ手に水を撒き、山笠をお出迎えしています。
山笠巡行で一番の見どころと言えば、13:00頃からの「佐賀里の石段登り」ではないでしょうか。「ヨーカイタ!ヨーカイタ!」の掛け声で勢い付けた男衆たちが石段を登ります。
一番のシャッターチャンスでもある石段登りは多くの島民、観光客で埋め尽くされます。神輿の担ぎ手に撒かれる水しぶきや神輿から放たれる桜吹雪で大盛り上がりです。山笠の巡行は、9時から16時までと1日を通して行われているので、観光で訪れる方は「佐賀里の石段登り」を目掛けて、訪れてみてはいかがでしょうか。
石段を登りきった山笠が次に向かうのは、“壱岐島四十二社巡り”の神社の一つでもある国津意加美神社(くにつおかみじんじゃ)を参拝します。国津意加美神社は市役所など公共施設のすぐそばにあるため、各流が市役所や警察署内の広場などを利用し太鼓を打ち込みます。
山笠巡行のクライマックスは、新道バス停前と本町大通りで行われる二つの舁山です。14:20頃からは新道バス停前で「新道舁山」が行われ、まずは肩から頭の上まで腕を伸ばし持ち上げられた神輿を揺らしながらバス停前を回ります。
続いて一番流から四番流までがバス停前に集まり、神輿同士をぶつけた迫力ある神輿相撲を観覧することができます。その後は本町大通りまで巡行し、「本町舁山」を終えると衹園山笠の終了です。
《2019年度 山笠巡行》
09:00 塞神社前集合
09:05 神事・出発式
09:30 山笠巡行出発
10:25 八坂神社参拝
11:05 郷ノ浦郵便局前海岸通り舁山
12:45 本町通り子供舁山
13:00 佐賀里の石段登り
13:50 国津意加美神社参拝
14:20 新道舁山
15:05 本町舁山
15:55 衹園山笠終了式
16:00 解散
まとめ
今年は壱岐郷ノ浦衹園山笠の宵祭と同日に、壱岐の島ホールで開催された、お笑い芸人でありながら絵本作家でもあるキングコング西野氏の講演会もあり、島外の方も多く観覧していました。
島民の方に伺うと、「数年前から壱岐島にもB’z(ビーズ)やTUBE(チューブ)、HY(エイチワイ)など一流のアーティストが来島してくれるようになった。それに伴い、だんだん島が明るくなっている気がする」と話されていました。
壱岐郷ノ浦衹園山笠に限らず、神楽や講演会など季節のイベントに合わせて、観光を楽しむのはいかがでしょうか。人であふれる都会のお祭りとは異なり、祭り本来の歴史や文化を楽しむことができるのも壱岐島の魅力です。
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撮影:りとふる編集部