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鹿児島

ユニークな自然と文化が残る鹿児島県三島村の有人島を徹底解説!

2022.01.05

ユニークな自然と文化が残る鹿児島県三島村の有人島を徹底解説!

鹿児島県の南部には、竹島・硫黄島・黒島とその他の無人島からなる「三島」と呼ばれる地域があるのをご存知でしょうか。それぞれ船で移動ができ、特色の異なる3島はアイランドホッピングにも適しているので島好きにはもってこいの離島ですが、実は知らない方や訪れたことがない方も多いのではないでしょうか。ダイナミックな自然だけではなく、ユネスコの無形文化遺産に登録されている「薩摩硫黄島のメンドン」や、島ごとに異なる仮面神とそれに伴う祭りごと、赤褐色の海や色の変わる温泉など、それぞれの島に見どころが満載です。2021年11月現在は入島前2週間の健康観察票の提示が必要ですが、この記事を読んで、ぜひ今後三島村へ訪れる際の計画を立ててみてくださいね。

#鹿児島県硫黄島 #鹿児島県黒島
アイキャッチ画像提供:PIXTA



鹿児島県三島村とは?

硫黄島_東温泉_211009

画像提供:PIXTA

鹿児島県南部の薩摩半島からさらに南の海に位置する三島(みしま)は、「竹島(たけしま)」「硫黄島(いおうじま)」「黒島(くろしま)」の3つの島をまとめた呼び方で、実際に三島という名前の離島があるわけではありません。それぞれの島ごとに文化や景観に個性があり、1つの島をじっくりと楽しむのも良し、数日かけてアイランドホッピングを楽しむのも良しのコアな島旅が好きな方も存分に楽しめる島々です。

三島村は竹島・硫黄島・黒島の3島と、新硫黄島、デン島(湯瀬)などの無人島や数個の岩礁からなっていて、上三島とも呼ばれます。三島は7300年前に噴火した鬼界カルデラの一部とされ、「三島村・鬼界カルデラジオパーク」として日本最南端かつ日本最小の日本ジオパークに認定されています。ここでしか見られないような独特な風景を見られるスポットもありますよ。

竹島とは

 

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鹿児島市内から船で約3時間、1番最初に着くのが「竹島」です。三島の中でも1番小さく、名前のごとく島全体が竹で覆われている平坦な離島で、大名竹が生い茂る風景はぜひ1度展望台などの高い場所から眺めてほしい珍しい風景です。
竹島をはじめ、三島村で採れる「大名たけのこ」は島内やお土産として人気なだけではなく、あく抜きが必要なく生で食べられるほどの絶品で、東京では高値で扱われるほどです。とてもおいしいのですが流通量が少ないため、“キセキのタケノコ”と呼ばれることもあります。旬の5月頃に訪れる場合は、ぜひ1度味わってみたい竹島の名物ですよ。

硫黄島とは

硫黄島②_211009

画像提供:PIXTA

竹島からさらに船で約40分、鹿児島市内から2番目に着く「硫黄島」。火山島なので硫黄岳火口では、白い煙が高く噴出するのをしばしば見ることもあります。その火山活動の恩恵で温泉が湧きあがったり、温泉が混ざり合い黄褐色や赤褐色、ミルキーブルーなど様々な色に見える海など、硫黄島ならではの自然が造り出すダイナミックな景色を楽しむことができる貴重な離島です。東京の小笠原諸島の硫黄島(いおうとう)と区別するために、“薩摩硫黄島(さつまいおうじま)”と呼ばれることもあります。かつて平家の伝説で語られた「鬼界ヶ島(きかいがしま)」はここ硫黄島だったのではないかと言われていて、歴史深い史跡なども多く残っています。

黒島とは

 

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硫黄島から約1時間、三島村の最西端にある有人島の「黒島」。島内には2つの集落があり、港も「片泊港」と「大里港」の2つあります。面積は三島最大で、三島村の人口が400人弱なのに対して黒島の人口が200人弱と半数ほどが黒島に住んでいます。全国に「黒島」が多く、区別するために“薩摩黒島(さつまくろしま)”と呼ばれることも多いです。
断崖絶壁の海食崖に囲まれ、雨上がりなどには特に島のあちらこちらで滝を見ることができます。また海に囲まれる離島の中でも有数の釣りスポットとして定評があり、島内外から釣りを楽しむ人々が訪れています。三島の中でも特に森林で覆われる面積が多く、渡り鳥や昆虫など様々な動植物が生息していて、「薩摩黒島の森林植物群落」は国の天然記念物に指定されています。

天気予報ではどこを見るの?

旅行に行くとき、直前になると天気予報が気になりますよね。鹿児島県には離島が多く、離島の中でもどの地方を天気予報で確認したら良いのでしょうか。
媒体によって多少異なることもありますが、基本的に三島は、「種子島・屋久島地方」という区分に含まれています。
種子島・屋久島地方とは…種子島、屋久島、口永良部島、竹島、硫黄島、黒島

また、全国版の天気予報だと、「南西諸島」とまとめられていることもあります。逆に、「種子島地方」と「屋久島地方」と区別されている場合には、種子島、馬毛島、上三島(三島と無人島の新硫黄島・デン島)からなる「種子島地方」に含まれるので、天気予報の確認の際にはぜひ役立ててみてくださいね。

三島の入口「竹島」の観光スポットと文化

 

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鹿児島本土から船で渡ると三島の中で1番最初に着くのがここ「竹島」。船から見ても緑色に見える竹島は、全体が大名竹に覆われていてまさに名前通りの離島です。よく見ると切り立った崖のような白い部分も見えますが、鬼界カルデラの外縁だと言われていて、まだまだ研究が進められている魅力を秘めた島でもあります。そんな竹島の観光スポットと、ゆかりのある文化についてご紹介します。

ガジュマル門

 

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竹島港から徒歩10分ほどの場所にある「ガジュマル門」は、竹島のシンボル的な存在です。道の両脇にあるガジュマルの木が頭上で絡み合い、まるで門のように見えることからこのように呼ばれています。ガジュマルは“幸せをもたらす木”だと言われ、強く絡み合う様子から“縁結びのガジュマル門”とも称され親しまれている縁起の良いスポットです。

聖大明神社

 

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竹島の中で1番大きな神社の「聖(ひじり)神社」。ガジュマル門のすぐ近くにあり、聖大明神社と呼ばれ親しまれています。鳥居をくぐった後、階段を下ったところに神社がある全国的にも珍しい神社で、毎年9月9日に例祭が執り行われ、その前日には“宵宮祭”という前夜祭のようなものも行われます。また、馬方踊りや八朔踊りなど、価値の高い文化が今も残されていて、様々な文化を感じられる場所でもあります。

【馬方踊り】かつて疱瘡という死者が多く出るほどのウイルス性の病気が流行し、特に竹島での死者が多かった享保11年に病を鎮めるため馬方踊りという文化が始まりました。三島村指定文化財に指定されていて、毎年1月21日と22日にきらびやかに飾られた馬と、多くの踊り子が三味線や太鼓などの囃子に合わせて踊る文化は、今も踊り継がれています。
【竹島八朔踊り】旧暦8月1日と2日、現在は毎年8月31日頃に行われる竹島八朔踊りは、高さ1m以上もある“タカメン”という竹島特有のお面をつけた仮面神が村の厄を払うために踊りを舞う行事です。硫黄島や黒島でも八朔踊りの文化がありますが、それぞれ踊りや仮面のデザインが異なるのでそれぞれの島で実際に見て違いを楽しむのも良いですね。踊り手の高齢化や過疎化が進んでいると言われているので、実際に見ることができるうちに訪れて体感できると良いですね。

鬼界カルデラ

 

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竹島と硫黄島の間には、縄文時代に大噴火を起こした鬼界カルデラが海底にあります。島内の特に海岸沿いには噴火と関係のある種類の異なる堆積物などが研究にも活用されていますが、単純に見るだけでも様々な違いや独特な景色で圧倒されます。まだまだ分かっていないことも多く、調査・研究が進められています。これからどんな発見がされていくのか楽しみですね。

籠港

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竹島の南側にあり、断崖に囲まれ真っ白な砂浜がある小さな港「籠港(こもりこう)」。崖の上から見ると反り立つ崖と真っ白な砂浜、少しずつ色が変わる色鮮やかな青い海と水平線を見渡すことができ、まるで海外に来たかのような気持ちにさせられます。

オンボ崎展望台

 

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竹島の最西端にある「オンボ崎展望台」はオンボ崎公園にある展望台で、無人島の新硫黄島を挟んでその先にある硫黄島や、晴れた日には屋久島まで見渡せることもある眺めの良いスポットです。展望台は竹をモチーフとしたデザインだと言われていて、緑色で作られているのも特徴的です。オンボ崎展望台に行く手間の道には竹島名産の大名竹が茂っていて、展望台からは島中を竹が覆いつくしているかのような景色も眺められます。水平線と煙を噴き上げる硫黄島の景色は三島ならではなので、ぜひ訪れてみてくださいね。

東風泊
オンボ崎展望台の手前にある「東風泊(こちどまり)」は透明度が抜群で、この近くはダイビングポイントとしても知られています。聖大明神社に伝わる龍神伝説の龍神が現れたのが、この東風泊付近ではないかと言われています。そんなことも感じながら景色を眺めてみるとおもしろいかもしれませんね。



活火山のある「硫黄島」の観光スポットと文化

隣の竹島とともに鬼界カルデラの縁辺を形成している火山島の「硫黄島」。活火山である硫黄岳の影響で、ここでしか見ることのできない様々な自然が造り出す風景を楽しむことができます。そんな硫黄島で必見の観光スポットをご紹介します。

俊寛堂

硫黄島_俊寛堂への苔の道_211009

画像提供:PIXTA

トンネルのように竹が生い茂り、苔に覆われた道を進んだ先にひっそりと建つ「俊寛堂(しゅんかんどう)」。

硫黄島_俊寛堂_211009

画像提供:PIXTA

かつて平家打倒の計画を企てたとして俊寛という僧が島流しにされ、1人生涯を閉じたという俊寛の生涯を島の人々が哀れみ、俊寛が晩年を過ごしたと言われている居住地跡に墓を移して「俊寛堂」として祀ってきました。今もお盆には俊寛を弔う送り火が焚かれていて、周囲は草木が茂りひっそりとした雰囲気が漂っています。

硫黄島のシンボル「硫黄岳」と硫黄島の港

硫黄岳

硫黄島_硫黄岳_211009

画像提供:PIXTA

何といっても硫黄島の名物といえば、活火山である「硫黄岳」です。現在も噴煙を上げながら火山活動が続いていて、絶え間なく噴出し続けている温泉により海岸沿いの海の色が変化していたり、島のあちらこちらに温泉が湧きあがっていたりします。日本離島センターによって全国の島から選定された「しま山100選」にも選ばれていますが、活火山にガイドやガスマスクなしでの登山は危険なので、もし登山をする場合には事前に確認をして安全に登山するようにしてくださいね。
三島村役場 TEL:099-222-3141 公式HP

硫黄島港

硫黄島の海からの玄関口である「硫黄島港」。港がある長浜湾は、海底からの吹き出る成分と海水とが混ざり、赤褐色の色をしています。港内は赤褐色なのに、少し沖に出るとすぐに深い青の海が広がる色の変化がなんとも不思議です。硫黄島港以外でも、硫黄島周辺の海岸は火山活動によって噴出する温泉の影響で、乳白色や褐色など様々な海の色を見ることができます。船が通った後は海水と混ざり合って、さらに色の変化を楽しめますよ。

硫黄島_硫黄島港_211009

画像提供:PIXTA

ぜひ実際に訪れて海の色の変化を見てみてくださいね。恋人岬の手前にある「岬橋」から見ると、海の色の変化を一望することができますよ。

大浦港

 

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硫黄島飛行場よりさらに西側の海岸にある「大浦港」は、硫黄島で透き通った海を見られる貴重な港です。天然の入り江になっているので波も穏やかで、海水浴やシュノーケリングポイントにもぴったりです。周囲を取り囲むようにそびえ立つ断崖の地層は7300年前の大噴火の痕跡ですが、ここから見る海は晴れた日にはコバルトブルーに輝きその美しさは必見です。

恋人岬と周辺スポット

恋人岬

硫黄島_硫黄島港 フェリーみしま_211009

画像提供:PIXTA

硫黄島の南部に細長く伸びていて、硫黄島港から坂を上がった所にある「恋人岬」はこじんまりとした草原にぽつんと机が置いてあるような素朴な公園ですが、噴煙を上げる硫黄岳や、連なる山々、硫黄島港の色の変化など、まさに“硫黄島らしさ”を一度に感じることができるビュースポットです。硫黄岳と稲村岳を眺められる場所に「しあわせの鐘」があるので、恋人岬に訪れた時にはぜひ鐘を鳴らしてみてくださいね。

岬橋

 

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硫黄島港から恋人岬に行く途中にある「岬橋」は、開けた空の真ん中に架かっているかのような朱い橋で、硫黄島港から見ると崖の上に架かっているように見えている場所です。実際に訪れると想像以上に高いので高所恐怖症の方は少し覚悟が必要かもしれません。ただ港から見る以上に、硫黄島港周辺の海の色の変化をよく眺めることができるので、1度訪れてみる価値はある絶景スポットですよ。もちろん港だけではなく奥に広がる海や硫黄岳も眺めることができるので、硫黄島らしさを贅沢に感じることができます。船が通ると海がかき混ぜられたように色が変化するのですが、上から見るとその変化も感じやすいかもしれません。

希望の鐘

 

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岬橋の手前にあり、長浜湾や集落を一望できる展望スポットには「希望の鐘」があります。恋人岬の「しあわせの鐘」と合わせてこちらも鳴らしてみてくださいね。硫黄島には小さな展望スポットがいくつかあるので、島めぐりの最中に見つけたらぜひ止まってそこからの景色を眺めてみてください。

海も山も眺められる「平家城展望台」

硫黄島_平家城展望台_211009

画像提供:PIXTA

平家城公園とも呼ばれる「平家城展望台」は、硫黄島北端の突き出たような部分にある展望スポットです。海岸線沿いに広がるクリーム色がかった水色と濃い青の海が混ざり合い、硫黄島港とはまったく違う雰囲気の海の色を眺めることができます。晴れた日には硫黄岳、竹島、無人島の昭和硫黄島を見ることができ、「三島村・鬼界カルデラジオパーク」のパネルが設置されているので今見えている景色についての詳しい説明も確認することができますよ。また、歌舞伎「俊寛」の上演記念の銅像も飾られています。駐車場が展望台の近くに設置されているので、車であれば訪れやすいのもうれしいポイントですね。自転車の場合は硫黄島港から距離があるので、電動自転車を利用することをおすすめします。

穴之浜温泉

 

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平家城展望台の近くにある「穴之浜(けつのはま)温泉」は、干潮時に現れる温泉で、湧き出る温泉と海の水が混ざるとほど良い温度になる秘湯です。ただ地図上ではすぐ近くにありそうに見えますが、草木をかき分けて進む必要があり、足場も整っていないので訪れる際は足元に注意をして進んでくださいね。目の前には平家城展望台から眺めていたミルキーブルーの海が広がり大きな岩が転がっていて、まさに大自然の中の天然温泉です。

火山島「硫黄島」自慢の温泉3選

東温泉

硫黄島_東温泉④_211009

画像提供:PIXTA

硫黄島の中で1番有名な温泉と言っても過言ではない「東温泉」。こちらは火山島である硫黄島の東部の海岸にあり、硫黄岳の火山活動の影響で海の間近に湧き出し、後ろには見上げるほどの崖、すぐ目の前には海が広がるオーシャンビューを楽しめるダイナミックな天然温泉です。日本だけではなく世界中からこの珍しい温泉を体験をしようと、秘湯ファンが訪れる場所だと言われています。

硫黄島_東温泉③_211009

画像提供:PIXTA

目の前に広がる海もきれいですが、火山ガスが溶けて酸性度の高い温泉が緑色に見えるのも特徴的です。海水が流れ込んで混ざると化学反応が起きて淡いコバルトブルーのような色に変化することがあるので、その自然の変化を楽しめた方はラッキーですね。脱衣所などは設けられていないのですが、目隠しになるような石組のスペースは作られています。

坂本温泉

硫黄島_坂本温泉_211009

画像提供:PIXTA

硫黄島の北側にある「坂本温泉」では海を間近に浸かることができ、湯舟が人工的に作られている広々とした温泉です。湧き出る温泉と、潮の満ち引きによって変わる海水量によって温泉の温度が変化します。満潮時には天然の温水プールのような感覚になるので、温泉として利用するには満潮よりも少し潮が引いている頃がおすすめです。

三島開発総合センター
集会所や図書館、郷土資料室や温水プール、キャンプ場なども併設されている「三島開発総合センター」は公共の多目的施設です。その中の1つに大浴場も設けられていて、しっかりと建物の中に作られた洗い場もある温泉です。ただし、大浴場を利用できる日時が決まっているので、確認をしてから利用をしてくださいね。
大浴場利用可能日時:毎週月・水・金曜日、14:30~19:30まで(祝日休業)

海中オーロラ!?硫黄島でしか見られない絶景ダイビング

 

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活火山の影響で硫黄島ならではの海の絶景を見ることができるのは、陸上からだけではありません。火山活動によってできる温泉と海の成分が混ざり合うことで海の中から見ると、まるでオーロラかのように黄色や黄緑、濃い緑など様々な色のグラデーションとなり、ここ硫黄島でしか見ることのできない絶景を織りなしています。



緑豊かで三島最大面積の「黒島」の観光スポットと文化

鹿児島本土からフェリーで1番最後にたどり着く「黒島」。日本各地にある黒島と区別するために“薩摩黒島”と表記されることも多いです。島全体に緑が多く、トレッキングをする方からも人気がある「黒島」には東西に2つの港があり、片泊港側と大里港側では祭りの文化が異なります。地域ごとに雰囲気も違うようなので、そんなところにも少し意識をしてみると実際に現地を訪れた方だけが分かる貴重な体験ができるかもしれないですよ。

赤鼻
黒島の北端にある「赤鼻」は、釣りの人気スポットでもある岬です。この付近では芝生の間などから赤っぽい地層を見ることができ、黒島の海岸沿いには他の地層や断崖絶壁などが見られる場所もあるので、その違いにも注目してみてくださいね。水平線から朝日が昇る様子は、黒島に宿泊した方だけが見ることができるとっておきの風景です。

薩摩黒島の森林植物群落
鬼界カルデラの外縁といわれる竹島や硫黄島とは異なり、竹島や硫黄島より古い火山島として黒島は海沿いから3つの地形に区分され、それぞれで特色を持った森林植物群落が発達し、「薩摩黒島の森林植物群落」として国の天然記念物に指定されています。フェリーで黒島に渡る時など、遠目から見ると木々が生い茂る山のように見えるのは広葉樹の原生林や大名たけのこのリュウキュウチク群落などによるものです。

黒島の盆踊り
8月15日に行われる「黒島の盆踊り」は、大里集落では「弓矢踊り」や「弔い踊り」、片泊集落では「太鼓踊り」や「笠踊り」とそれぞれで独自の盆踊りが継承され、どちらも病気や災害などで亡くなった方への供養や、神様への奉納の意味が込められています。鹿児島県指定の無形民族文化財に指定され、島民、帰省者、学校職員など様々な方々によって踊り継がれていますが、踊り手不足などの問題もあると言われています。

大里港側のおすすめ観光スポットと文化

黒島平和公園

 

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黒島の東側にある「黒島平和公園」には、特攻平和観音像や平和の鐘があります。特攻平和観音像は2004年に太平洋戦争当時に特攻隊員だった方が戦友の慰霊と平和の祈りを込めて建立されたものです。それを機に毎年5月の中旬には「特攻平和祈年祭」が行われるようになり、それ以降毎年平和への祈りを捧げています。眺めの良い夕日スポットとしても人気ですが、慰霊の気持ちを持って訪れたい場所ですね。また、黒島平和公園からさらに奥に進むと、生い茂る木々の間に「薩摩黒島灯台」が建てられているので合わせて訪れてみてくださいね。

黒尾神社
通称「黒尾大明神(くろおだいみょうじん)」と呼ばれ、300年以上も前から祀られていたと言われる「黒尾神社」。例祭は9月10日に行われ、2月・9月・11月の祭事が年間の三大祭とされています。真っ赤に近い朱色の鳥居が出迎えてくれ、木々に包まれるような雰囲気を感じられますよ。

大里運動公園
大里港から黒尾神社を通り過ぎ、徒歩15分ほどで着く「大里運動公園」は、運動場や体育館などがある広場です。港よりも高い位置にあるので、目の前に海を見渡すことができる気持ちの良い場所ですよ。運動場の一角には平等大慧会妙塔が建っています。

平等大慧会妙塔

 

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生きるためにいろいろな動植物の命を絶って食してきた罪を供養するために建てられた「平等大慧会妙塔」ですが、大自然の中に白亜と朱色の塔が建つその景観が美しいと、観光スポットのように訪れる方もいます。

片泊港側のおすすめ観光スポットと文化

塩手鼻

釣りで人気の黒島の中でも有名な絶好の釣りスポットでありながら、景勝地としても人気のある「塩手鼻(しおてばな) 」。海岸沿いの崖に沿うように作られている起伏の激しい階段にはほぼ手すりなどもなくスリル満点で、海の真横を歩ける迫力満点の珍しいスポットです。切り立つ崖を間近で見ることができ、人と一緒に写真に納めるとその独特な景色と迫力が良く伝わりますよ。急な階段なので、訪れる際は歩きやすい靴で行くのがおすすめです。

白衣観音像
塩手鼻付近の海を上から眺めることができる高台にある「黒島流れ慰霊の白衣観音像」は、明治時代に台風の影響で多くの犠牲者を出したことを慰霊し建てられました。こちらの高台からは周囲の緑や崖と共に海を見渡すことができ、塩手鼻から見るのとはまた違った風景を見ることができますよ。

きよはる公園

 

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高台にある「きよはる公園」はちょっとした椅子などが設けられているような素朴な場所ですが、片泊港を眼下に水平線を眺めることができる穴場のビュースポットです。黒島の中でも西側に位置する高台の公園なので、夕日もきれいに見ることができますよ。

三島村の仮面神の文化について

“仮面神”と呼ばれる文化について、年に1度、決まった時期に人間の世界に来訪するとされる「来訪神」と呼ばれ仮面や仮装をした神が訪れる文化があります。日本では甑島(こしきじま)のトシドンなどがユネスコの世界無形文化遺産に登録されていて、その他にも鹿児島の島々にはそれぞれ特徴的な仮面神の文化があります。今回は三島村の仮面神についてご紹介します。

竹島のタカメン(高面)…旧暦8月1日と2日に行われる八朔踊りの際に現れ、住民の厄を払い繁栄をもたらす仮面神です。タカメンという名前は高さ1m以上もある高さから名付けられたという説や、鷹のような見た目から付いたという説などがあると言われています。実際に見て、どのように感じるか考えるのもおもしろいですね。

硫黄島のメンドン

 

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ユネスコの無形文化遺産に「薩摩硫黄島のメンドン」として登録され、旧暦1日と2日に行われる八朔太鼓踊りの後に現れて住民や村の厄を払い海に流すと言われる仮面神です。八朔太鼓踊りは鉦を打ち鳴らしながら歩き迫力のある伝統行事で、どちらも見応えがありますよ。

黒島のオニメン(鬼面)

9月1日に行われる八朔踊りの際に隊列を組んで現れ、住民の厄を払い繁栄と収穫をもたらす仮面神です。すりこぎとシャモジを打ち鳴らしながら、腰にはひょうたんをぶらさげています。

どの来訪神も形は違いますが、島の繁栄を願う村民の思いが受け継がれている文化です。島民以外でもその時期に島に訪れると見学ができるものもあるので、ぜひ実際に訪れて貴重な伝統文化を体感してみてくださいね。

三島のおもしろい取り組み4選

みしま村焼酎プロジェクト

鹿児島と言えば焼酎というイメージが強い方もいるかもしれませんが、そんな鹿児島県の中でも「焼酎特区」という内閣総理大臣の認定を受けて始動した「みしま村焼酎プロジェクト」という取り組みがあります。全国でも珍しい公設公営の焼酎蔵で、地域おこしを目的として三島村の役場と村民・鹿児島本土の焼酎関連企業・地域おこし協力隊など複数の方々の協力で取り組まれています。黒島に「みしま焼酎 無垢の蔵」が新設され、2018年に稼働を開始しました。三島村産のサツマイモや水を使用していて、三島村内の酒屋や商店で購入することができます。生産量が多くなく、希少価値が高い焼酎ですが、現在は公式ネットショップでの購入もできるようになりました。
「みしま村焼酎プロジェクト」についてはこちら

しおかぜ留学制度

三島村では小学4年生から中学3年生までの児童生徒を対象とした山村留学(里親)制度を実施しています。豊かな自然の中で学べるのはもちろん、三島村のしおかぜ留学制度のおもしろい特徴の1つとして、硫黄島で有名なジャンベというギニア共和国の太鼓のような民族楽器の演奏を習得できるという点があります。大自然の中でのびのびと豊かな教育を受けることに興味のある方はぜひ検討してみてくださいね。
三島村山村留学「しおかぜ留学制度」についてはこちら

移住・定住に関するバックアップ

三島村では、村独自の定住促進助成金制度を設けるなど、手厚い移住支援を行っています。移住相談窓口の設置や生活費等の助成、村営住宅への入居斡旋などの他に、定住者支援の1つで「子牛1頭プレゼント」というものがあります。三島村は「みしま牛」というブランド牛の産地でもあり、まさに三島村ならではの特徴的な支援内容の1つですね。
三島村の移住・定住に関してはこちら

ジャンベ留学生

硫黄島には1994年にギニア共和国から“ジャンベの神様”と称される人物の来日により交流が始まり、2004年には東アジア唯一の「ジャンベスクール」が開校しました。そのことがきっかけで三島村では、西アフリカの伝統打楽器「ジャンベ」の振興を推進していて、ジャンベを学びながら三島でのアイランドライフを体験できる6か月間の短期移住ができる「三島村ジャンベ留学生」の制度があります。こちらは日本はもちろんアジアでも珍しい貴重なスクールなので興味のある方はぜひ詳細を確認してみてくださいね。
「ジャンベスクール」についてはこちら



三島への行き方とは?竹島・硫黄島・黒島へのアクセスをそれぞれ解説!

 

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3つの有人島からなる三島へ行くには、どのようなルートがあるのでしょうか。基本的に1番メジャーな方法は、鹿児島市内の鹿児島港から定期船で渡る方法です。屋久島や種子島、沖縄などに渡るのと同じ港から船が出ていますが、他の離島と大きく異なる特徴が1つ。それは、三島へ行く船は村営だということです。利用者が少なくても貴重な島の交通手段であり、島の生活を守るために村営にしたそうです。定員200名の広々とした船内は、2等席でも座席や雑魚寝スペースなど好きな席を選べるので、長時間の船旅をどう過ごすか考えるのも楽しいですね。

鹿児島本港~約3時間~竹島~約40分~硫黄島~約70分~黒島(大里)~約30分~黒島(片泊)

乗船券は出港日の朝7時から9時20分までの間に、鹿児島港の「みしま待合所窓口」にて当日販売のみ行っています。週4便運航していて、運航スケジュールは毎月変更されるので計画を立てる月と実際に乗船する月が異なる際には、実際に乗船する月の運航スケジュールを確認するようにしましょう。また、当日の天候によっても状況は変化するので直前の確認も忘れずにしてくださいね。

【定期船フェリーみしま】
鹿児島港~三島村各港間…大人2等3,660円
三島村各島間…大人2等1,150円

フェリーの運航情報については鹿児島県三島村 公式HPへ
三島航路待合所 TEL:099-813-7751

鹿児島港フェリーターミナルまでの行き方

硫黄島_硫黄島港 フェリーみしま②_211009

画像提供:PIXTA

こちらでは、鹿児島県本土側から三島へ出発する際に利用する「鹿児島港」への行き方をご紹介します。鹿児島県鹿児島市にある「鹿児島港」は、鹿児島港や鹿児島本港、鹿児島港フェリーターミナル、高速船ターミナルなど様々な呼ばれ方をされています。鹿児島港には商業施設の入っているウォーターフロントパークを中心に、左右に分かれて6つの船乗り場があり、それぞれ運航船会社が異なるので、様々な呼び方をされているようです。

鹿児島港フェリーターミナルは新幹線が停車する「鹿児島中央駅」からバスで15分ほどです。徒歩で行けない距離ではないので、帰り道は街並みを楽しみながら鹿児島中央駅や、駅と港の途中にある天文館まで歩いても良いかもしれませんね。

【鹿児島交通 南埠頭シャトルバス:鹿児島中央駅~水族館前】高速船ターミナル下車
【南国交通 ドルフィン号・高速船ターミナル行き】高速船ターミナル下車

「フェリーみしま旅客待合所」は鹿児島港フェリーターミナルのどこにある?
三島へ行くには、鹿児島港の中でも、海を正面に見て、ウォーターフロントパークより右側にある「フェリーみしま旅客待合所」から乗船します。桜島フェリーターミナルと反対側、種子島や屋久島航路がある右側に進んでください。

鹿児島県旅客ターミナル案内図はこちら

鹿児島空港から硫黄島まで小型飛行機でのアクセス方法

 

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実はもう1つ、鹿児島空港から硫黄島に小型飛行機で行く方法があります。こちらは週2回のみの運航ですが、約50分で鹿児島空港と三島村薩摩硫黄島飛行場を移動することができ、空からの風景も楽しめるというかなりレア感の高い経験をすることができます。ただし、船に比べ費用もかなり高く、1回につき最大2名しか搭乗できないことや、天候によって運航しないこともあるので、あらかじめ理解をした上で予約をしてくださいね。ちなみに硫黄島飛行場は国内最初の村営飛行場です。

鹿児島空港⇔三島村薩摩硫黄島飛行場…毎週月・水曜、約50分、大人1人30,000円

また、月曜日と水曜日以外でもチャーター便を予約すると利用することができます。詳細は公式HPを確認してください。
NJA新日本航空株式会社 公式HP TEL:0995-58-2211

ちなみに、以前は硫黄島飛行場と枕崎空港との間にチャーター便が飛んでいましたが、現在は枕崎空港が閉鎖しているため、上記の路線のみとなっています。

鹿児島までの行き方は?新幹線や飛行機でのアクセス方法

鹿児島中央駅_211009

画像提供:PIXTA

日本各地から鹿児島県に行くには、新幹線または飛行機で行く方法があります。

【新幹線で鹿児島中央駅まで行く】
三島へは、九州新幹線の終点「鹿児島中央駅」で下車し、そこからバスで鹿児島港に行くのがおすすめです。
新大阪から最速約3時間45分、広島から最速約2時間20分、博多から最速約1時間15分

【飛行機で鹿児島空港に行く】
鹿児島に行くのに新幹線が不便な方は、飛行機で行く方法もあります。鹿児島空港から鹿児島中央駅まではリムジンバスが運行しているので、そちらを利用すると便利です。また、時間によっては鹿児島空港から高速船ターミナルまでの直行便が出ていることもあるので確認してみてください。
東京から約2時間、名古屋から約1時間20分、大阪から約1時間10分、沖縄から約1時間20分

最後に

鹿児島県本土から比較的に近い場所に位置しながらも、三島村に属する知る人ぞ知る竹島・硫黄島・黒島の3島。それぞれ特徴的な地形や文化が今も伝承され続けていて、ダイナミックな自然環境も伝統行事もインターネット上で見るのと実際に現地に訪れて体感するのでは大きな感動の差があります。ぜひ実際に三島それぞれの自然や文化に触れてみてくださいね。

 

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