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山口

日本海に浮かぶ見島とは?見島牛と見どころをご紹介♪

2021.08.12

日本海に浮かぶ見島とは?見島牛と見どころをご紹介♪

山口県の最北端にぽつんと浮かぶ、山口県萩市の国境離島「見島(みしま)」。萩市は歴史深い町として有名ですが、海に囲まれた見島にも同じく歴史が残るスポットがあり、その歴史は1000年以上もあると言われ価値の高い文化財なども発掘されています。鬼揚子(おにようず)をはじめ、祭りや漁業などの伝統的な文化が身近なところで今も根付いていて、地元の方など多くの人々に親しまれています。今回は、高速船「ゆりや」で行く見島のおすすめ観光スポットと、訪れたらぜひ体験したい文化やアクティビティをご紹介します。

#山口県見島 #特定有人国境離島地域 #山口県 離島 #鬼ようず
アイキャッチ画像提供:PIXTA



見島ってどんなところ?

 

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山口県萩市本土から北西に約45kmの位置にある、山口県最北端の国境離島「見島(みしま)」。周囲は約18km、2つの集落に700人ほどが住む小さな離島です。そんな小さな離島ながらも、過去には防人が置かれたことがあるなど1000年以上の歴史があり、「ジーコンボ古墳群」をはじめ、お寺や神社などの文化財が多く残り、見どころが多くあります。希少価値の高さでも有名な国の天然記念物「見島牛」が育てられていることで食通の方からも一目を置かれる見島ですが、実は上空から見ると島全体の形が牛のような形をして見えるのもおもしろいですよね。見島周辺の海は回遊魚を見ることができるなどダイビングの穴場スポットですが、大型のクロマグロが釣れることなどでも有名で、特に釣りを楽しむ人が好んで訪れる離島でもあります。

見島牛とは?

見島_見島牛_210725

画像提供:PIXTA

山口県萩市の見島で育てられ、西洋種の影響を受けていない日本在来牛である「見島牛」。離島という土地的環境もあって和種としての原型と純血を保っていますが、国内でも西洋種の影響を受けていない牛は鹿児島県トカラ列島・口之島(くちのしま)にいる口之島牛と見島牛だけだと言われています。そんな見島牛は日本最古の牛として、国の天然記念物に指定されています。かつては多く生息していましたが一時はその数も激減し、今は見島牛保存会によって見島牛の保護と増殖がされています。一般的にはほとんど市場に出回らないため“幻の牛”とも呼ばれ、とても希少価値の高い牛です。

7つの島からなる萩諸島

萩市には7つの離島があり、そのうち4つが有人島、3つが無人島です。
【有人島】見島、大島(おおしま)、櫃島(ひつしま)、相島(あいしま)
【無人島】肥島(ひしま)、羽島(はしま)、尾島(おしま)

有人島の中でも見島、大島、相島の3島は、萩市から定期船が1日2~4便ほど運航しています。見島は最短約70分、大島と相島は約25~40分と、比較的に訪れやすいので萩港を拠点にアイランドホッピングを楽しむこともできますよ。

見島に高速船で行く!萩市からのアクセス

 

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萩市の離島「見島」へは、萩港から高速船「ゆりや」に乗って、約70分の船旅で渡ることができます。乗船券は当日購入も可能ですが、混み合う時期もあるため事前予約をしておくと安心です。乗船日の3か月前から予約ができるので、旅行の予定が決まったら早めに予約をすると良いでしょう。高速船「ゆりや」は、2019年(平成31年)4月に就航したばかりの新しい船なので、船内がとてもきれいでバリアフリー設備も整っている高速船です。

萩港⇔見島…約70分/大人1,970円
見島~萩間の運航詳細はこちら(萩海運有限会社)

乗船代の支払いは現金のみの対応なので、現金を多めに持っていくようにすると安心ですよ。また、見島は大きく2つの集落に分かれていて、北側の宇津港と南側の本村港があるので、宿泊施設の場所や、訪れたい場所をチェックして、その近くの港を選ぶと良いですよ。

見島にレンタカーやバスはあるの?

離島を訪れる際にきっと気になるのは、移動などの交通手段ですよね。実は見島には、路線バスやタクシーは運行していません。そのため観光で訪れた場合、①徒歩 ②自転車のどちらかを選ぶしかありません。さらに、見島にはレンタカーショップはないため、基本的には徒歩か自転車のどちらかです。しかし、だからこそゆっくりと見島のことを見たり感じたりできる良さもあります。こちらでは、それぞれの交通手段について詳しくご紹介します。

①徒歩
まず、港に着いてから徒歩で観光する方法です。見島は比較的に小さな離島なので、ゆっくりと時間がある方には徒歩もおすすめです。マンホールに見島ならではの絵が描かれた“ご当地マンホール”など、徒歩だからこそ気付ける見島の良さやおもしろさがありますよ。近場をじっくりと回っても良いですし、思い切ってたくさん歩いて移動してみるのもおもしろいかもしれません。のんびりとお散歩をしながら島めぐりをしてみてはいかがでしょうか。

【本村港周辺の目安時間】
本村港~ジーコンボ古墳群、かごうら、金刀比羅神社、見島灯台など…各徒歩10分圏内
本村港~見島ダム…徒歩20分
本村港~宇津港…徒歩40分
本村港~見島北灯台…約75分⇒見島北灯台に行くには宇津港からがおすすめです。

【宇津港周辺の目安時間】
宇津港~砂見田海水浴場…徒歩2分
宇津港~宇津観音寺観音堂…徒歩10分
宇津港~見島北灯台…約30分

②自転車
短い滞在時間しかない場合や、行きたいスポットがたくさんある方、気軽に様々な場所に移動したい方には自転車での観光がおすすめです。見島にはレンタサイクルショップがほとんどないので、観光の予定が決まっている方は、あらかじめ見島観光協会に問い合わせをして、予約ができるかの確認をすると安心です。
見島観光協会 公式HP tel:0838-23-3311(平日8:30~17:15)

③車
見島には、レンタカーショップはありません。そのため、基本的には徒歩または自転車での観光に限られます。ただし、見島島内に宿泊する方は、宿泊施設で車を借りることができる場合もあるので、宿泊施設が決まっている場合は、1度聞いてみても良いかもしれません。ただし、あくまでも基本的には徒歩か自転車なので、車を貸してくれたらラッキーという程度で考えてくださいね。



見島のおすすめ観光スポット

見島は大きく南北2つの地区に分かれていて、観光スポットも北側の宇津港と南側の本村港を起点に観光することがメジャーです。今回は、地域ごとにおすすめの観光スポットをご紹介します。

北側の宇津港周辺のおすすめ観光スポット

・砂見田海水浴場

 

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宇津港から歩いてすぐの距離にある「砂見田(さみだ)海水浴場」は、手付かずの穏やかな雰囲気が漂い、透明度の高いとてもきれいな海が自慢の見島随一のビーチです。毎年7月には「海の祭典」という見島の夏の始まりを告げる一大イベントが開催され、この日を楽しみにしている島内外の人々で賑わいます。防波堤のおかげで波も穏やかなので、小さな子ども連れのファミリーでも安心して海水浴を楽しめますよ。

・砂見田キャンプ場
砂見田海水浴場に隣接する「砂見田キャンプ場」は、毎年7月~8月の期間限定でオープンするキャンプ場です。キャンプ用品のレンタルが可能なので、船で大荷物を持ち込まなくても良いのがうれしいですね。日帰りで利用も可能ですが、日帰り・宿泊のどちらで利用する場合にも事前予約が必要なので、あらかじめ電話で確認の問い合わせをしてみてくださいね。
山口県漁業協同組合 宇津支店 tel:0838-23-3011

・宇津山観音寺 正観音

 

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宇津港から徒歩10分ほどの距離にある「宇津山観音寺」は、全国で3か所しかないと言われる正観音が祀られていて、昔からご利益が多いと言われ島内外からの参拝客が訪れています。

 

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いくつも続く鳥居をくぐり抜け、さらに長い階段を下って崖の上に建つお寺に参拝するという、全国でも珍しい立地条件にある神社です。また、「宇津山観音寺 正観音」は市の指定文化財に登録されています。眼下に広がる海はとても美しく、晴れた日には石州瓦(せきしゅうがわら)の赤い屋根瓦が海の風景に色を添えてくれてきれいですよ。

・観音平
観音堂のすぐ近くには「観音平(かんのんびら)」と呼ばれる、草の茂った視界が開けた場所があります。そこから見渡す海岸沿いの崖や海の景色は迫力があり、観音堂から見るのとはまた違った景色を楽しめます。

・長尾ノ鼻の北灯台

 

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見島の最北端にある白亜の「北灯台」では、細長く海に突き出ているような形をした地形のおかげで、180度以上の大パノラマで海を見渡すことができます。水平線から朝日が昇り、水平線に夕日が沈んでいく様子を同じ場所から見ることができる、全国的にもレア感の高いビュースポットです。また、北灯台のさらに北にある小さな無人島「見島北オオ瀬(みしまきたおおせ)」は、日本の排他的経済水域の外縁を根拠付ける大切な離島だとして、約10年前に新たに名付けられた離島です。

南側の本村港周辺のおすすめ観光スポット

・見島神社
山口県の中で最北に位置する「見島神社」は、氏神様として地元の人々から信じ大切にされています。市の指定文化財に指定されている「鰐口(わにぐち)」という直径39cmの青銅器があり、南北朝時代からの歴史があると言われています。現在は他の場所に保管されているため通常は見ることができませんが、歴史のある神社だとわかると、より神聖な気持ちで訪れたくなりますね。

・住吉神社

 

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毎年7月末に「住吉神社」で執り行われる「住吉神社大祭」では、和船競漕の“おしあい”が行われていました。平成16年を最後に近年は“おしあい”は行われていないものの、現在は“おしあい”で使われる船を「おしあいの館」で実際に見学をすることができますよ。

・片くの池
周囲300mほどの溜め池「片くの池」は、地元の方からは「大池」とも呼ばれています。多くのクサガメが生息しているので、息継ぎをするかわいらしい姿を見ることができるかもしれません。一見なんの変哲もないような池なのですが、「見島のカメ生息地」として、国指定天然記念物に指定されています。おもしろいのが、ここに住んでいるクサガメそのものが天然記念物なのではなく、生息地として登録されている点です。クサガメ自体は全国的にも珍しくない生き物ですが、見島が本州と陸続きだった時代から生息していた動物だとして指定されています。

・かごうら

 

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海に囲まれている見島の中でも、特にエメラルドグリーンに輝く海が見られると言われている人気スポット「かごうら」では、近くに白い小さな砂浜や洞窟があり、海の下にも白い砂浜が広がっているためひときわきれいな色の海を見ることができます。足場が悪い場所も多く、間近から見るには濡れますが、上から眺めるだけでも透き通る海を楽しむことができますよ。

・ジーコンボ古墳群

 

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見島の南東部に広がる、7世紀後半~9世紀末頃に作られたと言われる約200基もある「ジーコンボ古墳群」は、その当時の島民ではなく、朝鮮半島からの侵略に備えて駐留していた武人の墓ではないかと言われています。今は大きな岩のようにも見える石が並んで見えますが、かつては墓の上に石を積み覆うように作る積石塚で作られていました。

・見島ダムと見島ゆりや湖

 

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全国でも離島にあることは少ない「見島ダム」のダム頂上部は、西日本の中でもかなり規模の大きい300mもの長さを誇り、見島にたどり着く前に船の上から見島ダムを見ることができるほどの存在感です。また、見島の定期船の名前にも付けられた見島に生息している緑色のとても珍しいユリヤガイから由来して、ダム湖は「見島ゆりや湖」と名付けられています。

 

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ダムとしてだけではなく、多目的広場では見島の祭りが開催されたり、緊急用防災ヘリコプターのヘリポートとして利用できるようにされていたりと、様々な面で見島が豊かになるように活用されています。

 

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また、見島の伝統的な巨大凧「おにようず」デザインのマンホールもあるので、ぜひ探してみてくださいね。全国のダムで発行されているダムカードは見島ダムにもありますが、現在は配布の一時休止がされているため、ダムカードを手に入れたい方は山口県の情報を確認してから訪れてくださいね。
ダムカードについては山口県 公式HPを確認してください。

・八町八反

1300年も前に作られたとも言われている、見島ダムのたもとに広がる「八町八反(はっちょうはったん)」 では、小さな離島ながら広々とした田んぼが広がっています。見島には渡り鳥など様々な種類の鳥が訪れることでも有名で、多くのバードウォッチャーが訪れていますが、八町八反は野鳥の観察がしやすく、田んぼに訪れる野鳥の姿はとても絵になると人気の撮影地になっています。田んぼに水が張られきらきらと輝く田植え直後や、稲が茂り青々と広がる初夏、稲穂が実り黄金色に揺れて輝く秋と、四季折々の姿を楽しめますよ。

・見島郵便局
「見島郵便局」は観光スポットではないのですが、離島では貴重なATMがある郵便局なので、万が一の場合はこちらを利用すると良いでしょう。ただし、利用できるのは平日と土曜日の午前中なので注意が必要です。



見島で体験したい文化とアクティビティ

見島は「おにようず」のように伝統文化を生活や暮らしの身近なところで感じられる素敵な離島です。全国的にも有名な釣りのスポットでもあるので、見島を訪れたらぜひ体験したい文化やアクティビティをご紹介します。

見島の伝統工芸「鬼揚子(おにようず)」

フェリー乗り場や、見島ダム周辺など、見島に関わる様々な場所で赤くて四角い顔をした鬼のような物を目にすると思います。これは見島の伝統工芸「鬼揚子(おにようず)」です。揚子とは凧のことを指し、見島の鬼揚子は畳6~8枚もの大きさの和紙に鬼の面を描いた凧のことを言います。

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画像提供:PIXTA

見島では長男が誕生すると、大きく元気に成長することを願って鬼揚子が作られ、凧が高く揚がれば揚がるほど出世すると言われています。今もその風習が残っていて、正月には空高く鬼揚子が揚げられています。鬼の目には涙が付けられていて、強いだけでなく優しく育つようにという願いや、空高く揚がった鬼揚子が人々の平和な暮らしぶりを眺めてうれし涙を流しているという意味が込められているそうです。

また、毎年10月には「全国凧揚げ大会 in見島」が開催され、畳1枚分の大きさの鬼揚子を空高く揚げています。見島観光協会では、事前に予約をすると「ミニ鬼ようず凧作り体験」ができるので、実際に見島の伝統工芸を体験してみてはいかがでしょうか。
見島観光協会 公式HP tel:0838-23-3311

大物も釣れる!?見島で魚釣り!

見島は釣りを楽しむ人からも人気の離島で、見島の沖合いはクロマグロが釣れるポイントとして全国的にも有名です。昔から海の幸に恵まれ、今でも様々な種類の伝統漁法が行われています。ブリやタイ、イサキなどの様々な魚が釣れ、一般の観光客でも海岸にある波止から釣りを楽しめるので、初心者でも楽しみやすいスポットだと言われています。また、船に乗って釣りを楽しみたい方は、見島の宿泊施設や山口県漁業協同組合などに事前に問い合わせをしてみてくださいね。
山口県漁業協同組合 公式HP 見島支店:tel:0838-23-2311/宇津支所:tel:0838-23-3011

見島の海でダイビング!

2020年までは見島にダイビングショップがありましたが、2021年8月現在ではダイビングショップがないので、見島でダイビングをするには島外のダイビングショップのツアーに参加する必要があります。見島の海は1年を通して温暖なことで有名で、ダイビングでは多くの魚を見ることができるので、もし参加することができるツアープランがあれば、せひ1度は体験したいポイントですよ。

漁師になりたい方必見!充実した支援制度

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画像提供:PIXTA

山口県には見島をはじめ、漁業が盛んな地域が多くあります。「山口県では、日本一の担い手支援を目指します」と言うほど、未経験者でも漁師になれるような研修制度をはじめ、独立後3年間の給付金支援など、様々な種類の支援制度が設けられています。もし漁師に興味がある方は、ぜひ調べてみてくださいね。
「山口県で漁師になろう」公式HP

見島へ出かけよう!

山口県の最北端に位置する国境離島でもある「見島」をご紹介しました。2020年には見島初のコンビニがオープンし、地元の商店や診療所、美容室などもあるので、離島でありながら比較的に住みやすい離島でしょう。伝統的な文化を今も大切に残し伝え続けられていて、地元の方からも観光客からも親しまれています。日帰りでも可能ですが、ぜひ宿泊をして新鮮な魚介類が自慢のおいしい料理を堪能しながら、見島でのんびりと過ごす時間を満喫してみてくださいね。

 

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