鹿児島
喜界島:『サンゴ礁文化フォーラム』2/20 13時~オンライン同時開催
喜界町役場、NPO法人 喜界島サンゴ礁科学研究所、公益財団法人 世界自然保護基金ジャパンは、2018年に協働契約を結び「サンゴの島の暮らし発見プロジェクト」を進めてきました。このプロジェクトで明らかとなった島の様々なサンゴ礁文化と、それを保存していく取り組みを紹介する『サンゴ礁文化フォーラム』を2021年2月20日(土)に喜界町役場ホールにて開催します。
喜界島は、奄美大島の北東約26キロに位置し、約7,000人の人たちが暮らしている島です。特に地形においては、喜界島は大きな特徴を持っています。喜界島は海底の隆起でできた島で、昔海の中で出来たサンゴ礁が持ち上げられて出来ました。この地面の隆起は、世界で2番目といわれる速さで12万年の間に200m隆起しています。また、喜界島には大きな河川がなく、陸から富栄養化した水が海に流れることがなく、島の周囲の海には状態の良いサンゴ群集があります。このような島でサンゴ礁と人は共に暮らし、その形として「サンゴ礁文化」と呼ばれる独自の文化も生み出してきました。
しかしながら、地球環境の変化などによるサンゴ礁生態系の劣化、サンゴの減少には人々の暮らしが深く関わっているにも関わらず、琉球列島の広い地域でサンゴ礁と地域の暮らしの間の隔たりが広がり、関心も離れ始めてしまいました。そこで環境省は、サンゴ礁生態系保全行動計画2016-2020を策定し、そのなかで「地域の暮らしとサンゴ礁生態系のつながりの構築」を重点的に取り組む対策の一つとしました。そこで、喜界町役場、喜界島サンゴ礁科学研究所、WWFジャパンは、サンゴ礁と共に生きてきた人々の伝統文化に注目し、その中から海との共存のヒントを見つけて、地域の活性化や文化の継承、そしてサンゴ礁の保全に結びつけるために2018年に「サンゴの島の暮らし発見プロジェクト」を立ち上げました。本プロジェクトでは、サンゴ礁文化の掘起しワークショップや、サンゴ礁文化資源マップの制作、そして、地域の人たちが主体的にこうした取り組みを継続していく支援活動などを行ってきました。
『サンゴ礁文化フォーラム』では、本プロジェクトの集大成としてプロジェクト成果や、今後の展開などの発表、そして同じサンゴ礁文化が残る沖縄県石垣島の白保集落*の方との交流を予定しています。
【イベント概要】サンゴ礁文化フォーラム
日時:令和3年2月20日 13:00~16:15
場所:喜界町役場ホール(インターネットによる配信はこちら)
主催:喜界町役場、環境省、喜界島サンゴ礁科学研究所 協力:WWFジャパン
※新型コロナウイルスの感染状況により急遽内容に変更が発生する場合がございます、ご了承ください。
喜界島サンゴ礁科学研究所
喜界島サンゴ礁科学研究所は、世界でも稀少な隆起サンゴ礁で形成された喜界島にある日本で唯一のサンゴ礁研究に特化した研究所です。国内外のサンゴ礁研究者により2014年に設立され、国際的な研究・教育拠点として、喜界島をはじめ、世界中のサンゴ礁に関する研究や調査をおこなう他、次世代の地球環境や地域のチェンジメーカーを育成するプログラムをおこなっています。 公式HP
WWFジャパンについて
1961年にスイスで設立された地球環境保全団体です。人と自然が調和して生きられる未来を築くため、現在100カ国以上で、希少な野生生物の保護や、森や海などの自然環境の保全、自然資源の持続可能な利用、地球温暖化の防止などを目指したプロジェクトを展開しています。 公式HP
■関連情報:サンゴの島の暮らし発見プロジェクトについてはこちら