宮城
浦戸諸島の見どころスポット!「桂島・野々島・寒風沢島・朴島」の島旅♪
宮城県の松島湾にある「浦戸諸島(うらとしょとう)」。桂島(かつらしま)、野々島(ののしま)、寒風沢島(さぶさわじま)、朴島(ほうじま)の有人島と、馬放島、大森島など多くの無人島からなり、波によって侵食された奇岩と松林で構成された見事な景観が広がっています。のどかな集落があり、歴史と豊かな自然に培われてきた人々の暮らしが息づいています。
Contents
桂島
桂島とは
浦戸諸島の西部、塩竈市本土から最も近い「桂島(かつらしま)」。東西に長い地形は、西側に桂島集落を中心とした桂島地区と、東側に石浜集落を中心とした石浜地区があります。島の西海岸には断崖が続き、周辺の仁王島などの島々、遠くには奥羽山脈を望む景観を楽しむことができます。太平洋を望む南海岸には、桂島海水浴場があり、島の東部には浦戸諸島で最も標高が高い津森山(標高61m)があります。
桂島へのアクセス
仙台駅からJR千石線に乗車して約23分、本塩釜駅から徒歩で約8分、塩釜港(マリンゲート塩釜)から船で桂島まで約23分です。
桂島の見どころ
・松崎神社、タブの森
鹽竈神社十四末社の一座にあげられている松崎神社(桂島神社)は、奥津比古老翁神・奥津比賣老女神「お竈様」が祀られています。神社の鎮守の森には、この地方が北限とされる常緑樹のタブノキの大木が繁茂し昼でも暗く、この境内の木に刃物を入れれば天罰が下るという言い伝えもあります。
・桂島西海岸
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松崎神社からハイキングコースを西に進むと、白崎山展望台、二度森展望台、西の山展望台などのビュースポットがあります。断崖の上の高台にあるため、周辺の大藻根島や小藻根島、鐘島などの島々、背後には千賀ノ浦から塩竈の街並み、遠く蔵王や船形山などの山並みまで見渡せる絶景を楽しむことができます。
・桂島海水浴場
桂島桟橋から徒歩約5分、島の南海岸にある太平洋を望む広々とした砂浜の海水浴場です。毎年7月中旬から8月中旬までの営業期間中は、監視員が常駐し海の家が開設され、シャワー、脱衣所も完備されています。マリンスポーツや地引網体験も楽しむことができます。
野々島
野々島とは
浦戸諸島のほぼ中央に位置する「野々島(ののしま)」は、熊野神社のキリシタン仏、謎の洞穴群、内海長者の伝説など多くのミステリーや、椿のトンネルや陰田島など神秘的な景観が魅力です。島内では、野々島フラワーアイランド構想として、ボランティアによるラベンダーなどのハーブを中心とした植栽活動が盛んに行われています。
野々島へのアクセス
塩釜港(マリンゲート塩釜)から船で桂島を経由して野々島まで約31分です。
野々島の見どころ
・ 洞穴群(ボラ)
島内を歩くといたる所に洞穴を見かけ、島民はこの穴のことを「ボラ」と呼んでいます。過去に防空壕や倉庫などに使用されたという話があり、そのまた昔に密貿易を行い巨万の富を洞穴に蓄えたという内海長者の伝説もあります。実際のところ、いつ頃作られたのか、当初の目的は何だったのかは謎となっていますが、現在では、多くの穴は民家の倉庫や漁具の資材置き場として利用されています。
・椿のトンネル
熊野神社から東に山道のコースを進むと自生するヤブツバキに覆われ、トンネル状の椿の道になります。ここが菜の花と並んで春の浦戸の名物「椿のトンネル」です。花に囲まれた道も美しいですが、花が一面に落ちた道もまた風情があります。道端には野仏などもあり、歴史を感じさせます。
・ラベンダー畑、ハーブ園
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野々島集落から小中学校方面へ行く道沿いに、菜の花畑やボートを利用した花壇などがあちらこちらに見ることができます。小高い丘の上にはハーブ園があり、色とりどりのハーブが植えられています。その向かいの北側の小道を下っていくと、ラベンダー畑が広がり、夏には一面にうす紫のラベンダーの花と香りを楽しむことができ、夏の浦戸の名物となっています。
寒風沢島
寒風沢島とは
野々島から寒風沢水道を渡ると、浦戸諸島で一番大きな「寒風沢島(さぶさわじま)」があります。江戸時代には伊達藩の江戸廻米の港として栄え、当時の港の繁栄を今に伝える、日和山の十二支方角石や縛り地蔵、伊達藩が建造した日本最初の洋式軍艦「開成丸」の記念碑(造艦の碑)、砲台跡などの興味深い歴史が残っています。島の奥に進むと、懐かしい田園の風景、さらに先に進めば、太平洋を独り占めできる美しく穏やかな砂浜に辿り着きます。
寒風沢島へのアクセス
塩釜港(マリンゲート塩釜)から船で桂島・野々島を経由して寒風沢島まで約46分です。
寒風沢島の見どころ
・造艦の碑
漁港から海沿いに西へ進むと「造艦の碑」があります。藩政時代の寒風沢港は、千石船が発着する港として賑わっていたところで仙台藩にとって大切な港でした。寒風沢造艦の碑は、この地で仙台藩の命により、三浦乾也が東北で初めて西洋型軍艦を建造したことを記念し、その門人たちにより建立されたものです。
・砲台跡
日和山から南にハイキングコースの山道を進むと、太平洋を望める高台に到着し、眼下には寒風沢海水浴場を一望することができます。慶応3年(1867年)に仙台藩が寒風沢港を海防上最も重要な地点として砲台を建造した場所です。
・元屋敷浜
寒風沢海水浴場から田圃を通り東に進むと元屋敷浜があり、穏やかで、対岸には宮戸島が望めます。島の緑と海と空の青が美しく映える場所です。
朴島
朴島とは
浦戸諸島の有人島では一番小さい「朴島(ほおじま)」は、珍しいタブ林が存在するなど、豊かな自然が残る魅力的な島です。春には菜の花畑がとても美しく、見ごたえがあります。名前の由来も、伝説の鳳凰がいたとか、烽火(のろし)を上げたことから烽島とも言われ、また江戸時代に伊達藩の軍用金や貴重な宝物が隠されていたという伝説があり、宝島(ほおじま)と呼ばれていたものが朴島になったという伝説もあります。
朴島へのアクセス
塩釜港(マリンゲート塩釜)から船で桂島・野々島・寒風沢島を経由して朴島まで約54分です。
朴島の見どころ
・菜の花畑
朴島神明社から丘に登ると菜の花畑があり、離島という地理的特性を活かし純粋な松島系白菜の種を採るために栽培されています。春には一面の菜の花とタブの緑、背後には海と島々を見渡すことができ、穏やかな浦戸諸島を象徴する景色が広がります。
最後に
見どころ満載の浦戸諸島はいかがでしたでしょうか。日帰りで複数の島を巡ってみるのも島旅の楽しい醍醐味でしょう。
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