北海道
利尻島から礼文島へ!最北の島を巡る絶景スポットと行き方
北海道の最北端である稚内の沖合に浮かぶ「利尻島(りしりとう)」と「礼文島(れぶんとう)」。日本の離島が好きな人にとって、「いつかは訪れたい島」なのではないでしょうか。この2つの島が最も輝くハイシーズンは、短い北国の夏である6月〜8月。高山植物が咲き乱れ、どこまでも青い空と澄み切った海が広がるこの時期は、最果ての島々が美しい表情を見せてくれます。
今回は、この憧れの2島を巡る旅の記録をお届けします!
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文章・画像提供:sakaibuuさん
利尻島へのアクセス -空路か海路か?旅のスタイルで選ぶ「最北の島」へのアプローチ-
どこから見ても圧倒される「利尻富士」の島、利尻島。滞在時間が5時間という限られた時間の中で、観光をし大興奮の島巡りでした。
利尻島へのアクセスは、一見複雑そうに思えますが、実はさまざまな選択肢があります。旅の予算とスケジュールに合わせて、自分に最適なルートをじっくり検討しましょう。
①最もスタンダードな王道ルート:稚内からのフェリー
利尻島へのアクセスで最も一般的かつ旅情を味わえるのが、本土の最北端・稚内港(わっかないこう)から「ハートランドフェリー」に乗るルートです。朝早くから船が運航しています。所要時間は稚内港〜利尻島(鴛泊港)まで、約1時間40分。大型の快適なフェリーで、晴れていたらデッキから利尻富士の姿を眺めることができ、これぞ島旅という高揚感を味わえます。
②時間を有効活用:飛行機(空路)でのアクセス
利尻島には空港もあるため、空路も選択肢の1つです。札幌にある丘珠空港(おかだま)から利尻空港までは、所要時間約55分、JALグループ(北海道エアシステム)が毎日運航しています。また、夏季限定(例年6月〜9月頃)で、ANAが新千歳空港からの直行便を1日1往復運航します。所要時間は約50分。東京や大阪などの本州方面から新千歳を経由して、同日中に利尻島へ入ることも可能です。
私は、羽田空港から飛行機で稚内空港へ飛び、稚内で観光して1泊。翌朝の一番船で利尻島へ渡るというルートを選択しました。
朝一で利尻島に入って日帰り観光を楽しみ、その後、午後の船で礼文島へと渡ることができるので、2つの島をスムーズに巡ることができるルートです。
【島内移動】知っておきたいレンタカーの注意点と賢い選択
利尻島は、周囲約60kmの丸い形をした離島です。車で約1時間〜1時間半で1周できてしまうサイズ感です。島内を効率よく巡るなら「レンタカー」の一択となりますが、ハイシーズンならではの大きな注意点があります。
・ハイシーズンのレンタカーは争奪戦!
6月〜8月の利尻島・礼文島は、全国から観光客が訪れるため、レンタカーの台数が不足します。「島に着いてから借りればいいや」と思っていると、1台も空きがないという絶望的な状況に陥ることもめずらしくありません。旅行の日程が決まった際には、レンタカーを予約することをおすすめします。
・「車をフェリーに乗せる」「島ごとに借りる」どちらを選択するか
稚内から乗るフェリーには自家用車やレンタカーを載せることも可能ですが、往復でかなりの航送費用(数万円単位)がかかります。
私は、稚内、利尻島と礼文島をそれぞれ別の日に巡る旅。予約の手間はかかりましたが、トータルの費用を抑えるために、利尻島、礼文島のそれぞれの島でレンタカーを現地調達する選択をしました。
また、車の運転ができない方や予約が取れなかった場合でも、定期観光バスや路線バスが運行しているため、主要なスポットを巡ることは可能です。
今回の私の利尻島での滞在時間は、約5時間。正直に言うと、まったく時間が足りなかったです!
利尻島は、どこを切り取っても絵になる絶景スポットの宝庫。車を走らせれば数分おきに車を止めて写真を撮りたくなる景色が現れ、観光名所に立ち寄ればその圧倒的なスケール感に思わず時間を忘れて見入ってしまいます。さらに、島名物のグルメを味わう時間なども含めると、5時間はあっという間に過ぎ去っていきました。
これから訪れる方は、ぜひ1泊するか、少なくとも朝から夕方まで丸1日を費やすスケジュールを組むことをおすすめします。
5時間で巡る利尻島の大自然を凝縮した主要名所スポット
①姫沼(ひめぬま)

港から車で約10分、原生林に囲まれた周囲約800mの静かな沼です。風がない穏やかな日に訪れると、目の前にそびえる利尻富士が水面にくっきりと上下反転して映り込む「逆さ富士」を見ることができる島内屈指の絶景ポイント。沼の周りには整備された木道があり、約20分で1周することができます。
②オタトマリ沼

どこまでも広がる穏やかな水面と、その背後にどっしりとそびえる利尻富士のコントラストは、まさに絵画のような美しさ。周辺には売店もあり、利尻グルメなどを味わいながら、贅沢な絶景鑑賞が楽しめます。
③白い恋人の丘(沼浦展望台)

オタトマリ沼のすぐ近くにある高台の展望台です。実は、北海道の定番土産「白い恋人」のパッケージに描かれているあの美しい山は、まさにこの場所からみた利尻山なんです。
④南浜湿原(みなみはましつげん)

利尻島の南部に位置する、豊かな自然がそのまま残された貴重な高層湿原です。周りには約1kmの歩きやすい木道が整備されています。ここからの利尻富士もとっても美しかったです!
⑤利尻らーめん味楽(みらく)

利尻島グルメの絶対王者が、沓形地区(くつがた)にある「味楽」。看板メニューは「焼き醤油らーめん」です。利尻昆布のとろろをトッピングしたラーメンは、衝撃的なおいしさでした。営業時間は11:30〜14:00のわずか2時間半のみ(※ハイシーズンは11:00から営業)。
限られた滞在時間で効率よく味わうための“ちょっとしたコツ”をご紹介。島に上陸したら、まずは何よりも先に「味楽」へ向かうのがおすすめです。営業時間前から順番待ちの名前を記入できるので、先に名前を書いておきましょう。あとは開店時間まで近くの観光をのんびり楽しんで、時間になったら戻ってくればOK!
⑥夕日ヶ丘展望台

鴛泊港からほど近い場所にある、小高い丘の上の展望台です。文字通り、日本海に沈む美しい夕日を眺める名所なのですが、実は昼間に訪れても圧倒されるほどの絶景が待っています。
午後発の船に乗って「利尻島」から花の浮島「礼文島」へ

利尻島観光を終え、私は再び鴛泊港(おしどまりこう)のフェリーターミナルへと向かいました。本当にあっという間の滞在でしたが、衝撃的においしかった「味楽」のラーメンや、「利尻富士」の雄大な姿など、利尻島の美しい景色とグルメを体験できた大満足の時間でした。利尻島での5時間の弾丸観光をたっぷり楽しんだ後、フェリーに乗り込み、お隣の「礼文島(れぶんとう)」へ。
利尻島からフェリーに揺られて約45分。見えてきたのは、鋭く雄大な山がそびえる利尻島とはガラリと雰囲気が変わる、なだらかな丘陵地帯が広がる美しい島影でした。日本最北の有人島であり、ここにしか咲かない貴重な高山植物が咲き乱れることから「花の浮島」と称される礼文島。礼文島で出会った花や景色をご紹介します!
礼文島へのアクセス方法は、稚内から直接渡るルートと、利尻島から渡るルートの大きく分けて2つの方法があります。どちらも船(フェリー)でのアクセスです。
①本土(稚内)から礼文島へのアクセス
稚内港から礼文島(香深港)へは、所要時間は約1時間55分。1日2往復〜4往復、季節・ハイシーズンによって変動し運航しています。
②利尻島から礼文島へのアクセス
利尻島(鴛泊港)から礼文島(香深港)へは、所要時間は約45分。1日2往復〜3往復、季節・ハイシーズンによって変動し運航しています。利尻島・沓形港からも運航しているので、詳しくは運航会社のHP等で確認してください。
前述の通り、私は朝一で利尻島に入って日帰り観光し、夕方の船で礼文島へ渡るという島ハシゴルートを選びました。礼文島で宿泊をしました。
【島内移動】礼文島での移動もやっぱりレンタカー!
礼文島は南北に約29kmと、縦に細長い形をしています。利尻島と同様に、夏のハイシーズンは観光客で大賑わい。レンタカーの台数に限りがあるため、私は事前にしっかり予約を。島内には定期観光バスや路線バスも運行していますが、行きたいスポットへ自分のペースで自由にアクセスするなら、やっぱりレンタカーが1番便利!ですが、料金も高めです。
礼文島で出会った奇跡の景色と山歩き
「花の浮島」と呼ばれる礼文島ですが、実は私が訪れたタイミングは、花たちが一斉に咲き誇るまさに1年で1番のピークの時期でした!礼文島の花の見頃は、おおよそ6月中旬から8月頃にかけて。「たくさんのきれいなお花に出会うぞ!」と大本命の季節を狙って行ったのですが、そんな期待を遥かに超えるほどの素晴らしい出会いと感動が待っていました。
ちなみに、最北の島を吹き抜ける風は夏でも驚くほど冷たいです。特に山歩きをしたり、岬の先端に立ったりすると体感温度は一気に下がります。ウインドブレーカーなど、脱ぎ着できるしっかりとした防寒対策は必須です。
①幻の高山植物「レブンアツモリソウ」

礼文島を代表する花であり、国の特定国内希少野生動植物種にも指定されている「レブンアツモリソウ」。通常は5月下旬〜6月上旬に見頃を迎えるため、訪問が6月下旬で時期的に半ば諦めていたのですが、島の北部にある「レブンアツモリソウ群生地」へ訪問してみると、見頃は終えていたものの今年最後に優しく咲き残ってくれていた数輪のアツモリソウに出会うことができました!
ぽってりとした、丸くて愛らしいクリーム色のお花が、とってもかわいい。最北の厳しい自然の中で、大切に守られながら静かに咲くその姿を肉眼で見ることができ、胸がいっぱいになりました。

このあと植物園でも今シーズン最後のレブンアツモリソウを見ることができました。
②レブンウスユキソウ群生地

今回の礼文島の旅の中で、とくに強く心に残っているのが、山歩き(トレッキング)です。礼文島の町花でもある「レブンウスユキソウ」の群生地へ翌朝向かいました。
たどり着いた群生地では、薄い白い綿毛をまとった、まるで星のような形をした可憐なウスユキソウたちが、山の斜面のところどころに咲いていました。露をまとい艶やかなのもとっても美しかったです。
③桃岩(ももいわ)展望台トレッキングコース

礼文島に数あるトレッキングコースの中でも、外せないのが「桃岩展望台コース」です。その名の通り、桃の形をした巨大な奇岩「桃岩」を仰ぎ見ながら歩くコースには、斜面いっぱいに広がる色鮮やかな高山植物たち。まさに「花のじゅうたん」の上を歩いているような感覚でした。残念ながらこの日は利尻富士は眺めることができませんでした。
④メノウ浜(元地海岸)

一見、一風変わったゴロゴロとした石の海岸なのですが、実はその名の通り、天然の半貴石である「メノウ(瑪瑙)」の原石が打ち上げられることで有名な浜です。波打ち際をじっくり探してみると、波に揉まれて丸くなった、透き通った緑や琥珀色のきれいな石が見つかることも。
⑤澄海岬(すかいみさき)

荒々しい断崖絶壁に囲まれた湾の底には、驚くほど透明で澄み切った海が広がっています。光の当たり方によって、コバルトブルーやエメラルドグリーンに変化するグラデーションは、まるで南国のビーチのよう。最北の厳しい気候の中に隠された奇跡のような海の美しさに、ただただ引き込まれてしまいました。
⑥ スコトン岬

礼文島の最北端に位置する、まさに「最果ての地」を実感できる岬です。細く突き出た岬の先端に立つと、目の前には遮るもののない荒々しい大海原が広がっています。風がものすごく強いため立っているのも困難でした。
最北の離島旅の終わりに
利尻島、そして礼文島と駆け抜けた、最北の離島ハシゴ旅。雄大な利尻富士の絶景とグルメに終始わくわくしっぱなしだった利尻島。でも、お隣の礼文島では、時間を忘れてゆっくり山を歩き、愛らしい花や息をのむほどきれいな海とじっくり向き合える、そんな穏やかで贅沢な時間が流れる島でした。同じ最北の島なのに、海を約45分渡るだけでまったく違う表情を見せてくれるのが、島旅の本当におもしろいところです。
日本の最北端で、大自然の息吹を肌で思いっきり感じた今回の旅。心から「行ってよかった!」と思える、私のおすすめの離島が2つ増えました。




