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鹿児島

【鹿児島県・種子島 離島Uターンインタビュー】地域に貢献したい、その想いから帰島を決意

2026.07.29

【鹿児島県・種子島 離島Uターンインタビュー】地域に貢献したい、その想いから帰島を決意

鹿児島港から高速船で約1時間35分の種子島。本土最南端の佐多岬から40kmの位置に浮かぶ離島です。世界一美しいロケット発射場と呼ばれる全国的にも有名な種子島宇宙センターが有名なだけでなく、絶好のサーフポイントになる海岸でマリンアクティビティを楽しむことができ、安納芋や黒糖、トビウオなどの特産品も充実しているので、自然や遊び、食を満喫しながら過ごすことができます。
そのような自然と近未来を感じさせる種子島にUターンをした福元 和興(ふくもと かずおき)さんにお話を伺いました。

海好きから公務員になるまで

種子島の国上(くにがみ)出身で、今年48歳になります。今は実家の農業を継いで、米と供花用のヒサカキという花を育てています。農業一本だとなかなか難しくなっているので、掛け持ちで別の仕事もしています。

高校時代は、学校の先生になろうと考えていましたが、幼少期からずっと海で遊んだり釣りをしたりしていたので、海に関わる仕事に就こうと決心しました。高校卒業後は海上保安庁の公務員として、京都、大阪、そして最後は東京と、転々とする生活を長く送りました。
とくに大阪には島と同じくらい長く住み、人情味あふれる土地だなと感じていました。ただ、やはり島には敵わなかったですね。

種子島にUターンした理由とは?

毎年、子どもたちを連れて実家に帰る度に、農業を手伝う機会がありました。一定期間戻っては、また現場に帰っていく。そうした生活を繰り返すうちに、知らず知らず「故郷に帰りたい」という気持ちが強くなっていったのだと思います。

島を出た人が戻ってくるのには、2年~3年で戻るパターンと、定年を迎えてから戻るパターンがあるそうです。私はもともと定年したら戻るつもりで考えていましたが、定年まで待っていたら自分にできることがなくなっていくのではないか。それでは遅すぎないか。とずっと自問自答していました。両親も歳を重ねていくと、農業の負担はますます大きくなっていきます。地域に貢献をするなら、できる限り早くに戻った方が良いのではと考えるようになりました。そうした頃、上の子が就職するタイミングとなり、妻も「種子島で子育てをしたい」と言ってくれたので、家族そろってのUターンを決めました。振り返ると、わりとスムーズに決まった方だと思います。

久しぶりに戻ってきて驚いたのは、島の人口が目に見えて減っていたことです。私が小学生だった頃の小学校には児童が100人以上いましたが、今は30人ほど。若い人が進学や就職で島外に出る流れはもともとありましたが、近年ではさらに強まっていると感じます。昔から知っていた大きな店が閉業しているのを見ると、時代の流れなんだろうなと思ってしまいますね。

両親に「戻る」と伝えたときは半信半疑な様子でしたが、あとから聞いた話では「あと何か月、あと何か月」と指折り数えていたそうです。「戻ってきたのが夢のようだ」と話していたので、きっと喜んでくれているのだと思います。

地域のコミュニティに積極参加

地域の行事には、可能な限り積極的に参加するようにしています。
野木平地域には「トシドン」と呼ばれ、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている伝統行事があります。大晦日の夜、鬼のような面とムシロを身にまとった恐ろしい姿の神様「トシドン」が、首切れ馬に乗って天から各家に来て、親に代わって子どもの日常の態度やしつけなど厳しく説教をし、子どもの健やかな成長を願うというものです。
中には泣き出す子どももいますが、貴重な伝統行事を一緒に守り継いでいるという誇らしさを感じています。

地域同士での支え合い

種子島_熊毛支庁_島職

地域同士のつながりは強いと感じます。地元に残っている友人も何人かいて、よく家に集まっては楽しく交流をしています。昔に戻ったような気がして、照れくさくもあり、うれしくもありますね。
今でも海が好きなので、よく釣りに行きますが、釣れた魚は友人や近所におすそ分けをしています。そうすると、向こうからももらうこともあって。こうした地元のコミュニティに戻ってみると、「自分の居場所はここだった」と思うことがあります。さまざまな土地で暮らしてきたからこそ、島の人同士のつながりや温かさを、より強く感じるのかもしれません。やはり育った場所が一番好きなんでしょうね。居心地がいいです。

北と南で表情が違う種子島の魅力

種子島というと宇宙センターのイメージが強いと思いますが、実は北と南では雰囲気がかなり違います。国上のある北部は、ロケットセンターのある南部からは距離があるので、私にとっては意外と身近ではないです。その代わり、地域ごとの祭祀や伝統行事が今も残っています。

自然景観もきれいで、浦田海水浴場はぜひおすすめしたい場所です。「日本の水浴場88選」にも選ばれた透明度の高い海にはピンクと白のブランコが設置されていて、フォトスポットとしても人気です。
一方、南部の海はとてもダイナミックです。断崖や奇岩があったり、ゆったりとした雰囲気を感じられます。同じ種子島の海でも、まったく違った楽しみ方ができます。種子島を訪れる機会があれば、ぜひこの違いを楽しんでみてください。

昔より便利になって縮まった距離

種子島へのアクセスは、本当に良くなったと思います。以前はフェリーしかなく、片道4時間、帰省するには1日がかりでした。それが今では高速船が運航するようになり、片道約1時間35分で行き来ができる時代になりました。心理的にも物理的にも遠かった島が、以前よりずっと本土から近くなった気がしています。島の人たちも、気軽に鹿児島市内まで買い物に出かけているようです。

種子島にはまだまだ活気が必要だと感じていますが、島の若い人たちが離れていかないように、自分なりに努力していきたいと思っています。
都会から来た小学生や親子連れが1年間だけ島で暮らす「しおさい留学」という制度があり、戻った後も田舎暮らしを続けるケースがあるそうです。交流もかなり盛んだと聞いています。

最後に、これから種子島に来る人へ

 

島は自然豊かで、それが生活に直結していると常々感じています。心豊かにいられる場所、それが種子島です。自分が生まれ育った土地なので、今後も元気づけていくための方法を見つけたいと思っています。
移住には不安がつきまとうかもしれませんが、島の人たちは基本的に親切です。私は帰ってきてみて、本当に種子島は最高だなと思っています。もし種子島に移住をしてきたら、ぜひ一緒に乾杯しましょう。種子島で待っています。

※本記事は鹿児島県熊毛支庁総務企画課総務労政係の令和8年度熊毛地域人材確保PR事業により作成しております。

 

島職

 

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