離島でのワーケーションが人気!?仕事が捗るコワーキングスペースをご紹介♪
新しい生活様式によりテレワークやワーケーションが浸透し、より多くの人が自由に働く場所を選べる時代になってきました。今回はテレワークやワーケーションにぴったりな離島のシェアオフィスやコワーキングスペースをご紹介します。
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アイキャッチ画像提供:PIXTA
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新たな働き方を選べる時代へ
ノマドワーカーのように好きな場所で仕事ができるのは特定の人だけだと思われていた時代から、昨今はテレワークやリモートワーク、ワーケーション、在宅勤務の浸透により、より多くの人が自由に働く場所や柔軟な働き方を選べるようになってきました。こういった影響は今後も続き、オフィス以外で働く働き方もより多様になるのではないでしょうか。
また地方公共団体でワーケーション関連の補助金や助成金の施策などを含め、これまでは在宅勤務とされていた働き方から、別荘やリゾートホテル、専用ワークスペースなど自宅以外の場所を含めた好きな場所で働けるという柔軟な働き方がますます広がると考えられています。
テレワークとは
テレワークとは、ICT(Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。「tele = 離れた所」と「work = 働く」を合わせた造語で、オフィスから離れた場所で働くことの総称と言えます。ちなみに似た言葉で「リモートワーク」がありますが、こちらもほぼ同意語です。使われ始めた時期が早いことや、政府が「テレワーク」という言葉を使用していることから、テレワークという言葉の方が馴染み深い方も多いのかもしれません。
現在では、どこでも仕事ができる環境に移行してきたからこそ「テレワーク疲れ」など、私生活と業務の線引きが難しくなっている現状もあります。より良い働き方ができるように、国や自治体・企業側・従業員側でそれぞれ対策を考えることも必要となってきています。
テレワークの種類
テレワークは、働く場所によって大きく4つに分類されます。
・自宅利用型テレワーク(在宅勤務)…その名の通り、自宅で仕事をすることです。効率性が問題視される一方で、感染症対策としてだけではなく通勤などの移動による精神的・身体的負担の軽減ができることから、これまで育児のために仕事を諦めなければならなかった女性や、通勤が難しい障害者などでも働きやすくなる選択肢の1つとして考えられています。
・モバイルワーク…電車や飛行機などの移動中や移動の合間に仕事を行うことを指し、場所や時間に関係なく行える労働形態です。移動の合間にカフェなどで行うものも含み、営業などで社外に出ることが多い方でもスキマ時間を使ってより効率的に働くことができる働き方です。
・施設利用型テレワーク…企業のサテライトオフィスや一般的なコワーキングスペース、シェアオフィスなどで行うものです。一般的にテレワークという言葉は、自宅以外で行う場合、これらの施設で働くことを指すことが多いです。
・ワーケーション…リゾート地や離島など、自宅以外の場所かつバケーションも楽しめる地域でテレワークを行うことです。ビジネスの前後に出張先などで休暇を楽しむ場合も含み、有給休暇取得率の向上にも繋がると言われています。仕事の空き時間にアクティビティを楽しんだり、好きな場所を観光したりしやすいことから、ストレス軽減や生活の質の向上にも繋がると言われています。
(出典:一般社団法人 日本テレワーク協会)
ワーケーションとは
前述した通り、テレワークの中の1種とも位置づけられているワーケーションですが、コロナ禍において急激に普及した言葉でもあります。具体的にはどのような意味があるのでしょうか。
ワーケーション(workation)とは「仕事(work)」と「休暇(vacation)」を組み合わせた造語で、「新しい日常」の奨励の一環として位置づけられ、各観光地やリゾート地で休暇を取りながらテレワーク・リモートワークをする働き方を指します。
(引用:一般社団法人 ワーケーション協会)
自宅で仕事をする在宅勤務や一般的な施設利用型テレワークと比較すると、リゾート地など自分の好きな場所に移動をしてその場所で仕事を行い、勤務時間外の空いた時間はその土地を観光したりリラックスしたりと自由に過ごすことができるなど、リモートワークに休暇をより楽しむ意味合いを強く含ませているイメージが大きいと思います。
ワーケーションのメリット
ワーケーションのメリットとして挙げられるのは、まずは何といっても「自分の好きな場所で働けること」でしょう。これまでは交通の利便性などから考えても、都市にあるオフィスが一般的だったと言えます。しかしワーケーションであれば、山が好きな人は山の近くで、海が好きな人は海が見える場所で、どこにいてもインターネット環境さえあれば、究極なところビーチでも仕事ができるということかもしれません。好きな場所で働くだけできっとストレスも軽減され、休日にわざわざ遠出をしなくても仕事終わりにアクティビティを楽しむことも可能になります。
・企業側のメリット
ワーケーションを行うには、法律上の問題もあるので一概にはすべての企業がすぐに実施できるようになるのは難しい現状もあります。しかし高額なオフィス家賃や従業員に支給する通勤交通費を削減できたり、働き方改革が重視される昨今において従業員の満足度の向上や長期就労にもつながることでしょう。
・従業員側のメリット
好きな場所で仕事ができるのでワークライフバランスを整えやすく、精神的にも安定した状況で仕事をすることが可能です。就労時間外でやりたいことがあれば、きっとその分仕事の効率を上げようとしたり、普段とは違った刺激から生産性が上がることも考えられます。また毎日の通勤時間が長い人ほどストレスが大きくなると言われていますが、通勤時間がなくなれば日々の睡眠時間や趣味の時間に費やせるようになることでしょう。
地域へのテレワークの3つのメリット
テレワークが企業にとっても従業員にとっても、双方にメリットがあることを理解していただけたのではないでしょうか。さらに、テレワークやワーケーションを推進していくことで、ワーケーション先の地域にとっても良い影響がいくつもあります。
・1つ目は、その土地に「人が来る」ということ
これまでは都市での仕事が中心だったこともあり、より便利な都市へ人口が集中する傾向がありました。その反面、多くの地方自治体では過疎化や少子高齢者が深刻な社会問題にもなっています。テレワークが普及することで、若者やファミリー層が定住しやすくなり、移住促進につながります。また、移住とまではいかなくても、多拠点生活の1拠点として様々な土地で仕事ができることは、地方自治体にとっても様々な利益をもたらすことにつながります。
・2つ目に、その土地の新たな「価値」が見つかるということ
長年地元に住み続けている人にとっては特別感のないことでも、地域の外から見たら素晴らしい景観や取り組み、発展させる素材を見つけるきっかけになるということです。当たり前だから気付いていないだけで、実はとても価値のある場所というのは意外と多いのではないでしょうか。分かりやすい例で言えば「島の人はわざわざ海に行かないよ」とよく言われますが、島外の人からすれば高いお金を払ってでも行きたいほどその島の海には価値があるのです。
・3つ目に、「空き家の活用」の可能性があるということ
空き家や空き公共施設などの場所をシェアオフィスやシェアハウスなど、テレワークを行う人たちが活用できるスペースにしたり、新たに住む人を見つけることで働きたい人にとっても空き家問題などを抱える地域側にとっても有効活用をすることができます。施設を活用するにはリノベーションなどの手入れが必要な場合もありますが、新たな産業や雇用が生まれる可能性があります。
離島好きへのメリット
この記事を読んでいただいている離島が好きな方には、「休みを取っては離島に通う。」が日常の一部という方もいるのではないでしょうか。次に行きたい離島を考えるときに、「2連休だと交通が不便な島には行けないな」「あの島には長期休暇を取らないと行けない」など、日数や交通利便性と行きたい場所を天秤にかけることも多いのではないでしょうか。しかしテレワークが可能になれば、好きな離島で数日過ごしながら仕事と休暇を両立することができます。
離島へ移住をして生活をする
テレワークやワーケーションには前述したように、国や自治体側・企業側・従業員側それぞれにメリットがあります。特に地方自治体ではテレワークや移住を促進するために、新たな制度や補助金を設定したりと積極的に取り組む地域が増えています。
離島留学
離島の小・中学校、高等学校が学校存続と地域振興を目的として、里親や宿泊施設を整備し、島外からの児童や生徒を受け入れる制度の「離島留学」には4つの留学の形があります。例えば「親子型」では、親子で島に移住をして島暮らしを体験しながら通学をする制度です。もし保護者の方が勤務する会社でテレワークの環境が整えられていれば、親子で一緒に島での生活を体験することが可能になります。
地域おこし協力隊
こちらはテレワークやワーケーションとは異なりますが、実際にその土地に住みながら地域づくりを進めていく「地域おこし協力隊」という制度もあります。地域住民と一緒に地域づくりを進める隊員を募集している自治体は数多くあるので、ご自身の好きな場所で特技と経験を活かして、新たな視点による地域づくりに取り組みたい方にはぴったりな制度です。
離島のシェアオフィス・コワーキングスペース
様々な企業や個人が共有の環境で働くオフィスのことを指すシェアオフィスでは、業種などの隔たりがなく、様々な職種の人が同じ空間で働くので人のつながりができることもあり、よりクリエイティブな層が利用しやすい場所とも言えるでしょう。基本的には共用空間ですが、会議室などが用意されているシェアオフィスも多く、会議などの際はそちらを使用することができます。コワーキングスペースもほぼ同義語として扱われることが多く、シェアオフィス同様に全国的に増加しています。こちらでは地域別に、離島にあるシェアオフィスやコワーキングスペースをご紹介します。
北海道東北エリアの離島にあるシェアオフィス・コワーキングスペース
・ツギノバ(利尻島)
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北海道からさらに飛行機や船で渡る離島「利尻島(りしりとう)」。2020年の夏にオープンした利尻島内外をつなぐ交流スペース「利尻町定住移住支援センター ツギノバ 」は、旧沓形中学校の校舎を利用したどこか懐かしい空間です。コワーキングスペースのほかにもカフェラウンジと利尻町定住移住支援センターが併設され、ミーティングルームだけではなく卓球台やハンモックなども用意されているので、休憩時にはしっかりとリフレッシュができる空間が保たれています。
ツギノバ
北海道利尻郡利尻町沓形日出町55
050-8880-6920
関東エリアの離島にあるシェアオフィス・コワーキングスペース
・新島コワーキングスペース
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東京から高速船で2時間半、調布飛行場からは飛行機で約35分で行ける伊豆諸島にある東京都の離島「新島(にいじま)」。サーフィンや、世界でも珍しく日本では新島だけでしか採掘されないコーガ石で造られた「新島ガラス」などが有名です。そのコーガ石で建てられた黒っぽい建物の「新島村商工会館」内にあるコワーキングスペースです。
新島コワーキングスペース
東京都新島村本村5-1-15
04992-5-1167
中国四国エリアの離島にあるシェアオフィス・コワーキングスペース
・いいオフィス江田島 by フウド(江田島)
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広島港からフェリーで約30分、瀬戸内で4番目に大きな広島県の離島「江田島(えたじま)」。2020年11月にオープンした新しい施設で、海を眺めながら仕事ができる抜群のロケーションにあります。広島市内から思い立ってすぐに行くことができる距離感や、子ども連れ歓迎というのも働く保護者にとっては魅力的です。
九州エリアの離島にあるシェアオフィス・コワーキングスペース
・いいオフィス 壱岐(壱岐島)
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福岡市から高速船で約65分で行ける長崎県の離島「壱岐島(いきのしま)」。全国に展開されている「いいオフィス」の1つで、全席オープン席のコワーキングスペースです。全体的に光を取り込んで明るく、めずらしい和室もあり、テーブル席や長机の席、外のテラス席など様々なスペースが設けられています。図書スペースがあるので、休憩に読書を楽しむこともできます。
いいオフィス 壱岐
長崎県壱岐市芦辺町住吉山信触939-1
012-3456-7896
17:00~23:00
公式ホームページ
・SPACE Long Arms(福江島)
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長崎県の五島列島にある「福江島(ふくえじま)」。漁協の建物をリノベーションしたコワーキングスペースは、海を見ながら仕事をするもよし、ウッドデッキからほかの島を眺めてリフレッシュするもよしのおしゃれな空間です。イベント会場として貸し切ることもできるので、用途に合わせて柔軟な利用ができます。
・sea glass(湯島)
熊本県上天草市にある小さな離島「湯島(ゆしま)」。2021年6月にオープンしたばかりのシェアオフィスです。「上天草市湯島交流施設」として建てられた新しくてきれいな建物からは、オーシャンビューの景色を楽しみながら利用することができます。
sea glass
熊本県上天草市大矢野町湯島540番3
0964-26-5539
沖縄エリアのシェアオフィス・コワーキングスペース
・Startup Lab Lagoon(沖縄本島)
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ワーケーションの場所として人気が高い「沖縄本島」。那覇空港から車で40分ほどの場所にある「Startup Lab Lagoon」はコワーキングスペースやシェアオフィスだけではなく、スタートアップの育成や起業相談、プログラミングスクールなど、様々な面からサポートも受けることができる施設です。
Startup Lab Lagoon
沖縄県沖縄市中央1丁目7-8
・シマノバ(石垣島)
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八重山諸島の玄関口となる沖縄県の離島「石垣島(いしがきじま)」。石垣市民会館大ホール棟2階にあるコワーキングスペース&アーツギャラリー「シマノバ」は、無料で利用できるコワーキングスペースです。勉強をしている地元の学生などもいて、幅広い方が利用しています。もちろん電源やWi-Fiも完備されているので、島旅の合間にも落ち着いて仕事ができます。
シマノバ
沖縄県石垣市浜崎町1丁目1-2 石垣市民会館「大ホール棟」2階
050-5438-3927
・宮古島ICT交流センター(宮古島)
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沖縄県内で人気のリゾート地「宮古島(みやこじま)」。“東洋一の美しさ”と呼ばれる与那覇前浜から車で5分ほどの場所にある宮古島市役所の下地庁舎にあるコワーキングスペースです。コワーキングスペースのほかに会議室や個室ブースもあり、落ち着いた雰囲気の中で仕事ができます。
宮古島ICT交流センター
沖縄県宮古島市下地字上地472番39 下地庁舎3階
0980-76-3076
17:00~23:00
最後に
いかがでしたでしょうか。昨今、コワーキングスペースだけではなく、ワーケーションプランなどが設定されたお得な宿泊施設なども全国的に増加しています。様々な離島での働き方が少しでもイメージをすることができたのではないでしょうか。いきなり移住となるとハードルが高いという方でも、まずはテレワークやワーケーションで離島を訪れ、実際に離島にいながら仕事をして移住の体験ができたらうれしいですよね。離島にシェアオフィスがなくても、民宿やゲストハウスに泊まりながら共有スペースで仕事をしたり、海辺にパソコンを持って出かけて仕事をしたりと自由な働き方ができると思います。ぜひテレワークやワーケーションなどの機会があれば、素敵な離島ライフを過ごしてくださいね。