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三重

鳥羽市の答志島を観光!パンを片手に島をめぐる

2025.01.09

鳥羽市の答志島を観光!パンを片手に島をめぐる

三重県鳥羽市沖に浮かぶ答志島(とうしじま)をご存知ですか。今回は島に唯一あるパン屋を目的に答志島観光を計画してみました。
答志島へは鳥羽マリンターミナルからの定期船で向かいます。今回は鳥羽マリンターミナル発、和具港着の便にて15分ほどで着きました。島内には和具サンシャインビーチや八幡神社、“ねやこや”などがあり、他にも気になる様々なスポットがあります。
今回は、実際に訪れたパン屋と神社、お寺をご紹介します。

#三重県 離島 #鳥羽市 離島 #答志島 観光
文章・写真:皇學館大学 K
編集:りとふる編集部

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答志島で人気の「はまよし2139」

答志島_はまよし2139

答志港から徒歩10分ほどの距離にある島唯一のパン屋「はまよし2139」。答志島の漁師の方々は漁に出る際、片手で食べられて冷めてもおいしいパンをよく食べるそうで、それに伴って漁が忙しくなると同時にパン作りも忙しくなるそうです。
お店の方におすすめのパンについてお話を伺うと、あんぱんやフランスパンといったハード系のパンをご紹介していただきました。
お店のパンを広く知ってもらうために、鳥羽マリンターミナルなどにも出店し販売されています。

答志島_はまよし2139

お店のおすすめのあんぱんには丸八の焼き印があります。この焼き印には答志島で行われる八幡祭と関係があり、祭りで使われた炭で各家の戸板や船へ丸八と記し、家内安全や大漁を祈願する習わしからきているものです。
あんぱん、クロワッサンやフランスパンなどおいしいパンばかりですが、私のお気に入りはワッフルです。優しい甘さで食べやすく、好みに合っているため1番におすすめしたい商品です。

赤い橋を渡る八幡神社

答志島_八幡神社

答志地区の八幡神社(はちまんじんじゃ)には、お社がある小島まで八幡橋が架かっています。晴れて海が穏やかな時には、より美しい橋の姿を見ることができます。
赤い八幡橋は訪れた記念に撮影をするのにもおすすめの場所です。

答志島_八幡神社

神社の鳥居から振り返って八幡橋を眺めるのもきれいな景色だと感じました。

答志島_八幡神社

八幡神社のお社は答志地区、和具地区、桃取地区の3か所にあります。また、旧暦の2月に八幡祭が行われ、「八幡さん」「神祭」と呼ばれています。
祭りの要である弓引き神事では、若者たちが担ぐ「お的」の墨を島民が奪い合い、その墨で家の戸口や船に八幡神社の神紋である丸八を書き、大漁や家内安全を祈願します。

答志島_八幡神社

八幡神社入口には、万葉集の和歌で知られる柿本人麻呂が答志島を詠んだ歌碑が設置されています。

美多羅志神社・潮音寺

答志島_美多羅志神社

美多羅志神社(みたらしじんじゃ)は答志地区と和具地区の氏神様で、和具港から徒歩15分の場所にあります。龍の形をした樹が境内にあり、「龍神さん」と呼ばれています。地元の方から「龍神さん」を過ぎて階段を上がってから見ると見つけやすいと教えていただきました。
美多羅志神社の池の前には、池で発見されたオオウナギについての説明が書かれています。説明書きによると伊勢湾水域で見つかることはおそらく初めてであるとあり、重要な発見であることが分かります。

答志島_潮音寺

美多羅志神社の先に進むと潮音寺(ちょうおんじ)があり、祀られている聖観音像は鳥羽市の文化財(彫刻)に指定されています。
境内の教育委員会設置の説明書きによると「潮音寺の聖観音像は一説には、昔、答志島の東南側に大きな集落を形成していた長者が谷で祀られた聖観音といわれ、集落の移動とともに現在の場所に移動したといわれています。」とあります。
答志島はその昔、とある時代の天皇陛下の弟にあたる殿下が来られたと地元の方から伺いました。神社仏閣を訪れるだけでなく、地元の方からお話を伺うことで答志島が由緒深い島であると学ぶことができました。

島の交流拠点「ねやこや」

答志島_ねやこや

和具地区の中心に位置する「ねやこや」の建物は、10年ほど前に閉店した喫茶店・土産屋の「カネヨ」でした。「ねやこや」の名前の由来は、鳥羽ならではの寝屋子制度と海女小屋の2つの文化を踏まえて地元の子どもたちが話し合って名付けられたそうです。
2017年に答志中学校の存続のためにコミュニティスクールとして立ち上げられ、翌年に寝屋子の島留学、2020年に喫茶店「カネヨ」を片付け、2022年より本格的な改修を開始し、「ねやこや」が開設されました。

答志島_ねやこや

現在は、地域交流活動と海洋教育の場となることを目的に活動されています。子ども食堂や1日カフェ、島留学の交流拠点、コンサートイベントなどの地域交流活動、釣りや水槽の掃除、海洋教育イベントなどの海洋教育を行っています。
朝7時45分には島民の方々が集まってラジオ体操が行われています。子どもから高齢の方までが集まり、交流と健康のために参加されていました。
その他、待合所や子どもの勉強場所といった様々な機能を果たし、答志島の人々の居場所づくりを担っていると教えていただきました。

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答志島と本土を繋ぐ定期船

答志島_鳥羽マリンターミナル

答志島へ向かうには、鳥羽マリンターミナルから答志・和具・桃取の3つの港へ到着する定期船があります。私は和具港に到着する船で向かい、答志島を観光しました。
今回、私が乗った船は「はばたき」でしたが、定員200名の船内は広く、ゆったりと過ごせました。船の1階は屋根もあるので冬でも暖かく過ごすことができ、2階はデッキ席なので風にあたりながら景色を楽しめます。1階の船頭側にはモニターが設置され、運航中の現在地を確認することができます。
運賃は、鳥羽マリンターミナルから和具港まで片道550円です。

答志島_鳥羽マリンターミナル

鳥羽市営定期船「はばたき」は、2024年9月からミジュマルがラッピングされて運航しています。船の外装だけでなく、内装にもミジュマルたちがラッピングされ、1階の窓や壁、モニターのサイド、2階のデッキに設置された椅子の背もたれと壁にもミジュマルがいました。

答志島_鳥羽マリンターミナル

ミジュマルがラッピングされた「はばたき」の他にも定期船はあるので、違いを楽しむのもおもしろいのではないかと思います。

最後に

答志島_大間の浜

今回は、答志島へはパンを1番の目的に訪れましたが、歴史や文化、食事、島の人たちの温かさがありました。市場やわかめ漁に関連した道具、答志島ならではの“ねやこや”など、実際に訪れると興味深いものがたくさんありました。
食事の面から見ると、パン屋や商店、寿司屋、食堂、お好み焼き屋などおいしい料理を提供するお店が揃っています。どのお店もテレビ取材を多数受けられ、有名な方のサインがたくさんありました。答志島はドラマのロケ地にもなっているので、聖地巡礼などの楽しみ方もできそうです。
ぜひ、答志島へ実際に訪れて、答志島ならではの楽しみ方を見つけてみてください。

※記事執筆にあたり取材及び出典
・「はまよし2139」のお店の方
・観光ガイドブック
・潮音寺:潮音寺前立て看板/鳥羽市教育委員会
・「ねやこや」の提供資料
・船舶の紹介/鳥羽市

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